資産株投資によって10年で資産を2.5倍にした実績のある!
資産株紹介シリーズ第149弾-②!(過去記事一覧はこちら)
産業用から食品用まで幅広い用途でガスを製造供給している東邦アセチレン(4093)です。主力のガス関連事業は溶解アセチレン、窒素、酸素、アルゴン等多様な商品を現場の解体作業、エレクトロニクス市場、外食産業、電炉・鉄鋼メーカー等幅広い産業へ供給しており、安定収益源です。
財務は堅く流動資産>総負債の構図ですが、流動資産のうち、7割が現金預金と受取手形でありこの2つで総負債と比較しても流動資産>総負債の構図であり資金繰り面は全く問題が無いと見ています。加えて12億以上の投資有価証券もあります。(現金預金と受取手形は146億ほど)
営業外収益として毎年5000万ほどの安定受取家賃の収益源があるようです。
東邦アセチレンの事業・直近業績面での魅力は以下!
- 主力のガス関連事業は建設・エレクトロニクス・電炉・鉄鋼メーカー・外食産業・ガス関連等幅広い産業へ供給しており、大幅な増収は無いものの安定収益源。営業利益の7割以上の15億円以上を安定して稼ぎ出している
- その他事業は営業利益率10%以上の高収益事業で安定収益源。営業利益2億程度を稼ぎだしている
- 21年度はコロナ影響で全面的に減収減益も営業利益11億以上、1株利益100円以上と45円配当を維持するには無理ない。純資産も増加している。
- 22年度は製造業中心に回復見込であるため業績回復予想
- 総資産の約半分が現金預金と受取手形で147億。投資有価証券12.5億。総負債126億であり流動資産>総負債で好財務の構図。
- 営業外にて毎年0.5億の安定収益がある(受取賃貸料)
指標面の分析は以下です。
https://ie36ken.com/assets-stock/4093-1
資産株については以下をレギュラー分析・紹介していきます。
【前半:指標面、過去実績分析】
- 配当+優待利回り,割安指標,チャート
- 財務分析(高配当、優待を維持できる体力がどれだけあるか?)
- 業績分析(安定して稼げる利益はどれほどか?)
- 過去10年配当の推移(大きく減配していないか)
- まとめ(銘柄独自の魅力/リスク等)
【後半:事業概要、直近決算分析】
- 会社情報
- 事業概要orセグメント別分析
- 直近決算分析
- まとめ(事業面での魅力/リスク等)
分析は以下の
- 10年間で資産価値を2.5倍にした!
資産株ノウハウに従っています。
【10年間で資産価値2.5倍!】資産株ノウハウ 配当+優待利回り5%、利益剰余金が多い、業績安定、実質累進配当 【投資19.】
1.会社情報
主力収益事業(セグメント分析)や直近決算を掘り下げていきます。
- 東邦アセチレン株式会社
- 昭和30年設立
- 東京証券取引所第一部上場
- 事業内容:
“[ガス関連事業]・・・溶解アセチレン、酸素、窒素、液化石油ガス、その他ガス
[器具器材関連事業]・・・溶接材料、溶接切断器具、容器、生活関連器具”
会社概要 より抜粋
2.セグメント別分析
- 第87期事業報告書より抜粋します。
- セグメントは4つに分かれています。
- 売上、利益の主力はガス関連事業。用途は幅広く圧接・解体作業、電炉・鉄鋼、半導体・エレクトロニクス市場向け、自動車関連向け、外食産業向け等へ供給しています。製品は溶解アセチレン、アルゴン、食品用ガス等になっています。売上は減少傾向ですが営業利益率は9%程度ありますね。10期以上前の報告書も遡ってみましたが、売上高は大体1800~2200億程度で推移しているようです。ここが1500、1300億と急減しなければ資産株の価値は十分と見ます。
- 続いて、器具機材関連事業は、減収減益。こちらは、営業利益率は2~3%と低めで推移していますが黒字ではあります。過去800~1200億程度の売上高で推移している模様。
- 自働車機器関連事業は大幅減少にて赤字転落。売上高が余りにも落ち過ぎですね。
- 自働車市場は活況で業績向上し始めているので、ここがどれほど回復するかは見たいところ。
- その他事業は漁協や食品メーカー、医療用機器等に卸されています。売上高は170億前後ながら営業利益は2億前後と営業利益率10%以上の高収益事業ですね。
ガス・器具機材・その他事業のセグメント業績推移動向を見守ると良さそうです。
87期事業報告書より抜粋
3.決算分析
- 21年3月期の決算短信を掘り下げます。
- コロナ影響を受けて全面的に減収減益。とはいえ、営業利益は11億で1株利益は100円越え。不調期でも45円配当は無理なく支払える水準に思います。(純資産増加していますしね。)
- 来期予想は四季報通読でもよく見かけた、収益認識に関する会計基準の適用が関係していますが、従来水準で見ると増収増益予想です。21年がbottomの業績だと考えると総合利回り5%以上は相当手堅い水準に思えます。
- 定性要因です。
- セグメント分析の事業報告書記載とほぼ被っていますね。
- その他事業を除き、感染症拡大の影響を受けて減収減益です。石油や液化石油ガス関連は厳冬になると需要増になるのですね。ガス関連事業の売上・利益が安定しているのは幅広い顧客層がいるからだと見ました。
- 22年度は回復予想が見えますね。これだけ悪い内容ならば。
- B/S資産の部です。
- 流動資産の7割が現金預金と受取手形で安心しました。合計約147億。
- 固定資産は98億のうち半分以上の55億が土地なので建物や機械設備関連の大規模な減損損失は無さそうですね。
- 投資有価証券が12.5億ありました。これは現金化しやすい資産と考えると現金預金と手形を合わせて160億のキャッシュがあると見れます。総資産295億のうち半分以上に当ります。
財務は堅そうです。
- 負債の部です。
- 負債合計は126億。現金預金と受取手形で完済できますね。
- ちょっと気になったのが退職給付に係る負債が13億と規模に対して高めな事。担い手不足になっていないか?というところが気になりました。詳細を見るには従業員数の推移は平均年齢等から想定する必要がありますね。
財務は堅い事が分かりました。
- P/Lです。
- 売上原価率は68%で収益構造は減収ながら変わっていないですね。過去と比較すると稼ぐ力は伸びていると見ます。(過去は70%以上ありました。)
- 投資用不動産の項目が見当たらなかったのですが(BSには)、営業外で受取賃貸料と賃貸費用がありますね。差し引き5000万ほどが毎年定額で入ってくる収入源のようです。
2021年3月期決算短信より抜粋
安定収益事業を保有しており好財務構造。営業外の安定収益源まであるため、今後も45円配当と優待の維持は余裕でこなせると見ます。
4.魅力とリスク
東邦アセチレンの魅力とリスクを考えてみます。
魅力
- 主力のガス関連事業は建設・エレクトロニクス・電炉・鉄鋼メーカー・外食産業・ガス関連等幅広い産業へ供給しており、大幅な増収は無いものの安定収益源。営業利益の7割以上の15億円以上を安定して稼ぎ出している
- その他事業は営業利益率10%以上の高収益事業で安定収益源。営業利益2億程度を稼ぎだしている
- 21年度はコロナ影響で全面的に減収減益も営業利益11億以上、1株利益100円以上と45円配当を維持するには無理ない。純資産も増加している。
- 22年度は製造業中心に回復見込であるため業績回復予想
- 総資産の約半分が現金預金と受取手形で147億。投資有価証券12.5億。総負債126億であり流動資産>総負債で好財務の構図。
- 営業外にて毎年0.5億の安定収益がある(受取賃貸料)
リスク
- コロナ長期化に伴う需要更なる低減
- ガス製品生産に使う素材や原材料の建値変動は大きくないか?
- 機械、建物の減価償却が進んでいるため更新投資が発生する時期かもしれない(長期の減損損失拡大に注意)
以上です!
*当サイトで分析している内容は独断と偏見に満ちているため、内容間違いもあるかもしれません。投資は自己責任でお願いします。
他の資産株分析も宜しければ閲覧ください。
閲覧有難うございました! 全世界の投資家とランナーに幸あれ!
会社四季報はお宝銘柄がいっぱいです。ぜひ、この機会にお宝銘柄を探してみては如何でしょうか?
|