今日はいつも企業分析で使っているIR BANKについて簡単な使い方概要説明をまとめておきます。ハードに使いまくっていますが、そういえばまとめていなかったので…笑
僕も使いこなせていない機能がありますが、以下の目的を満たすためには使えるツールかと思います。
- 個別企業の数値情報を掘り下げたい
- 無料で使えるファンダメンタル分析がやりたい
- 過去の業績推移を知りたい
- 過去の財務推移を知りたい
- 過去のキャッシュフロー情報を知りたい
- 株主還元度合いを知りたい
- 割安指標の推移を知りたい
上記目的を満たすために、僕が知っている使い方を説明していきます。
決算まとめを知りたい
- IR BANK のサイトにアクセスすると左上に証券コードや社名を入力する欄があります。
- ここに分析したい企業のコードや社名を入力します。
- アクセスした先の一番下の方に「決算まとめ」という項目のリンクがあります。
- ここに対象企業のファンダメンタルズで知りたい情報が殆ど詰まっています。
業績概要
- リンク先では、業績→財務→キャッシュフロー→株主還元などの情報が順番に見れるようになっています。
- 上場期間が長い企業であれば過去10年程度の推移が見れます。会社四季報では長くても5年分程度しか見れないので超長期での推移が把握できて便利です
- 収入を表す売上
- 本業の利益を表す営業利益
- 本業外の収益を加味した経常利益
- 法人税等を差し引いた後の正味の利益を表す当期純利益
- 1株当りの儲けを表すEPS、ROE、ROAといった効率性を表す指標
などが一覧で見れます。言葉を知っている人からすると推移を一目見るだけでその企業の事業が上手くいっている否かが瞬時に分かるでしょう。
財務概要
- 続いて、企業の防御体制である財務基盤の分析資料です。
- 全資産を表す総資産
- 総資産のうち、他人資本を除いた自由に使えるお金を表す株主資本
- 過去の事業で得られた利益の蓄積や得られた資本の積み上げを表す利益剰余金
- 他人資本の代表格である長期借入金、短期借入金
- 1株当りの資産を表すBPS(1株純資産)
などが一覧としてざっと10年分の推移が見れます。これによって企業のお金の使い方の癖が何となく分かります。鉄壁の防御で臨む形態なのか、ガンガン攻め込む形態なのか、不況に強いのか弱いのか。といった事がざっくりと分かります。
キャッシュフロー
- ここではキャッシュフローを見る上で代表的なCFや手元の現金を表す指標まで見れます。
- 本業利益がキャッシュとして入ってきているかを表す営業活動のCF
- 設備投資など事業拡大の攻めの姿勢を表している事を示す投資活動のCF
- お金の借り入れ、返金を表す財務活動によるCF
- 手元の運転資金の豊富さを表す現金等
などの推移が見れます。ここを見る事で、黒字倒産になるような危ない会社かどうかをざっと判断できるかと思います。また、積極的に事業拡大しているかも分かります。
株主還元
- 配当推移の項目では株主還元度合いが分かります
- 1株当りの配当金やその配当は当期に得られた利益から何%が配当に使われたかを示す、配当性向。
- 配当金×発行済み株式数で表される剰余金の配当(利益剰余金をどれだけ取り崩したか)
- 1株当りの価値を上げる、自社の株式を買うために充てた資金を表す自社株買い
- 配当金と自社株買いを併せた株主還元度合いを示す、総勘定性向
ここを見れば、その企業が株主軽視か株主重視の姿勢かがおおよそ分かります。配当金が安定して高く、配当性向も高ければ株主重視と取れますし、自社株買いが多い事も同左です。
逆に配当金がゼロで配当性向ゼロ。全部自社株買いで1株当りの価値を高める事で値上がりによって株主に還元する姿勢も見られるでしょう。(滅多にない企業ですが、僕は無配自社株買いをやる企業は好きです。)
基本はこの決算まとめページを見れば、大体の戦略が練れるのではないでしょうか?
- 好業績で業績が安定している。財務基盤も良い、しかも高配当→資産株に向いている
- 業績はバラつきがあるが当たればデカい、財務基盤は弱いが投資CFが大幅にマイナスで強気に攻めている→グロース株やバリュー株か
- 業績は安定して黒字だが伸びは無い。配当性向も低い。でも、株主資本や利益剰余金は積み上がっており現金等も豊富→資産バリュー株か
などなど、その株の投資傾向、戦略が練れるかと思います。
割安指標の推移を見るPER/PBRチャート
- 決算まとめのリンクがあるページの下の方に行くとPERチャートとPBRチャートが見れます。
- これ、何気なく画期的だと僕は思っています。
- 過去10年程度のPERとPBRの推移が見れるサイトなんて今までなかった。
- バリュー株投資家ならば、確実に気にするところです。
見た目の指標は割安だけど、この株にとって過去の指標数値の推移から割安なんだろうか?割高なんだろうか?それは常に考える事です。
僕は、この2つの指標が過去最安値になる銘柄をよく狙うので本当にこの指標は助かります。添付画像はトヨタ自動車の推移ですが、右肩上がりの株価ですがPBRは実は過去最安値水準にあります。利益は上げ続けている会社なので資産バリュー株として今突っ込むのは面白そうです。
まとめ
如何でしたでしょうか?今日は個別企業のファンダメンタルズ分析に役立つ分析ツールを紹介しているIR BANKについて一部機能を紹介しました。もっと使える機能は沢山あると思います。気になる方は是非、このサイトを使いこなしては如何でしょうか?
(ちなみに、僕はIR BANKサイトの作成者とは全く関係ありませんのであしからず….)
以上です。結論を振り返ります。
- 個別企業の数値情報を掘り下げたい
- 無料で使えるファンダメンタル分析がやりたい
- 過去の業績推移を知りたい
- 過去の財務推移を知りたい
- 過去のキャッシュフロー情報を知りたい
- 株主還元度合いを知りたい
- 割安指標の推移を知りたい
こんな方には打ってつけの無料サイトです。
以上です。投資家とランナーに幸あれ!