資産株投資によって10年で資産を2.5倍にした実績のある!
資産株紹介シリーズ第131弾!(過去記事一覧はこちら)
電気を使って鋼材の焼き入れを行う誘導加熱加工大手の高周波熱錬(5976)です。配当+優待利回りは4%です。(株価494円、10円配、QUOカード1000円優待前提)
会社四季報で見つけた将来の資産株の可能性を秘めた銘柄と見て購入しました。
短期的に見ると投資意欲は失せます。
- 減収大幅減益で収支トントン
- 22円→10円減配予想
- 自働車、工作機械、建築向け全て減少
でも、僕が注目したのは違うところにあります。こんなところです。
- 自己資本比率75%
- 利益剰余金豊富で有利子負債少ない(過去の利益が相当蓄積されている)
- 現金等110億で時価総額の半分、財務は良さそう。
- 優待も1年長期保有とクロス対策がある。(これはしかも、20年11月6日に長期保有前提を導入したばかりで短期的に改悪の可能性は低いのでは?)1000円は規模的に異常な水準でもないので企業の意志次第で継続は十分可能
- コロナによる製造業の減産傾向は10年も続くものではない。2~3年で回復する
- ならば、過去業績水準に一定戻る。20円配にも数年で戻る➡今仕込めば総合利回り5%を10年単位で狙える可能性は堅い
- 加えて、10年来安値(18年1200円→今、400円台後半と1/3近く下落し値ごろ感有)
超有料企業でなくても並の黒字が出せれば十分に株価上昇も狙える。ならば打診買い。株価もここまで下がれば、半減の可能性は低い。
これを四季報を通読しながら大体考えていたことです。
業績や事業内容を元に上記の前提を確認していきたいと思います。
高周波熱錬(5976)の魅力は以下!
- 配当+優待利回り4%(22円配に戻れば6.5%)
- 株主優待は1年長期保有でQUOカード1000円
- 自己資本比率75%で好財務
- 流動資産>流動負債+固定負債で短期的な支払い能力も十分
- 10年来安値水準(1200円→494円)で業績回復時の値上がり期待もある、値ごろ感有
- リーマンショック時も急激な減益だったが復活している
- コロナ後、製造業の業績回復を狙うには良い位置
資産株については以下をレギュラー分析・紹介していきます。
- 事業概要
- 配当+優待利回り,割安指標,チャート
- 財務分析(高配当、優待を維持できる体力がどれだけあるか?)
- 業績分析(安定して稼げる利益はどれほどか?)
- 過去10年配当の推移(大きく減配していないか)
- その他(銘柄独自の魅力/リスク等)
分析は以下の
- 10年間で資産価値を2.5倍にした!
資産株ノウハウに従っています。
【10年間で資産価値2.5倍!】資産株ノウハウ 配当+優待利回り5%、利益剰余金が多い、業績安定、実質累進配当 【投資19.】
1.事業概要(金属製品業)
主力収益事業(セグメント分析)や直近決算を掘り下げていきます。
会社概要
- 高周波熱錬株式会社
- 1946年設立
- 東京証券取引所第一部上場(2020.3上場)
- 事業内容
“【製品部門】高周波熱処理をしたPC鋼棒、ばね鋼線およびプレハードン線の製造販売自動車部品・建設機械関連製品の製造販売
【IH部門】機械部品等の高周波焼入れの受託加工・製造販売各種周波数の電源を使用する誘導加熱装置および高周波焼入設備の製造・販売
【技術部門】新商品開発
【賃貸部門】動産ならびに不動産に係る賃貸業務”
日本で初めてIH(誘導加熱)の事業化・工業化に成功した企業です。無公害・省資源のダブルエコ技術で時代には即していますね。
セグメント分析
- IH技術を中心に事業展開されています。
- 自働車、建設機械、加工委託と製造業がお客様の事業ですね。
- セグメントは大きく3つに分類されています。
- 土木・建築、自動車関連、建設機械関連の3大市場向けに製品を生産販売している製品事業部関連。
- IH技術を利用した熱処理加工を行っているIH事業部関連。
- 不動産賃貸のその他事業。
- 製品事業とIH事業が売上半分ずつのバランスの良い事業内容ですね。
- 各3事業ではこのような製品を展開しているようです。
- 製品事業では、工事等で使う鋼棒や自動車のサスペンションで使用するばね製品等
- 熱加工事業では、部品の焼き入れ等。
- 過去4年のセグメント別営業利益の推移です。
- 今期はコロナで壊滅ですが、前期までは主力のIH技術を活かしたIH事業が利益を牽引していました。創業当初からの主力技術が今も利益に貢献しているのは手堅いです。
- この基調に復帰する可能性は十分に高いと見ます。
事業案内 ネツレンレポート 21.3期中間決算説明資料より抜粋
決算分析
- 21年3月期中間決算説明資料を用いて掘り下げます。
- 大幅減収赤字です。目も当てられない決算ですね。
- しかし、第二四半期に着目すると光が見えます。
- 第一四半期に比べて、主力2事業とも増収。IH事業は赤字大幅縮小、製品事業は黒字化です。
- と言う事は、来年は第一四半期のこの赤字15億ほどはなくなるとみると….22年の業績は明るそうです。
- 製造業なのでいかんともしがたいのは設備投資。
- ここも御多分に漏れず、40億単位の大規模設備投資をしています。
- 財務で固定資産が多すぎないか心配です。(減損)
- これは資産株投資としては超魅力的ですね。
- 10円に減配しましたが、これは下限です。
- そして配当性向を40%に引き上げる政策にしています。来期以降の業績回復を反映すると…..20円配当も早期に回復するのでは?
- 業種別の売上高です。
- 自働車に業績動向は左右されますが自動車は無くならないので長期的には堅そうです。
- B/S資産の部です。
- 流動資産300億、主は現金と売掛金等220億。
- 固定資産298億。有価証券89億。これも現金化しやすいと見れば手元の現金化しやすい資産は310億。
- 固定資産のうち機械設備関係は93億と突出して大きい訳ではないのでほっとしました。減損はあるでしょうがこれが全てではない状況です。
- B/S負債の部です。
- 流動負債は87億なので支払い能力は余裕。
- 総負債114億も流動資産で完済可能。財務は盤石ですね。
- 10円配当下限、配当性向40%引上げは納得です。
21.3期中間決算説明資料より抜粋
21.3期中間決算短信より抜粋
2.各種指標
(配当+優待利回り4.0%)
株主優待(1年長期QUOカード1000円)5年株価チャート
配当+優待利回りや割安指標、株主優待、チャートを紹介します。
各種指標
以下の指標を表にまとめています。
- 過去3年利益に対する今期配当金予想の配当性向
- 1株配当、優待金
- 配当利回り
- 優待利回り
- 総合利回り(配当+優待利回り)
- PER/PBR/ミックス係数
- 上期赤字のズタズタの決算なのでPERは当てになりません。
- 見据えるならば22年以降業績が回復した後でしょう。
- 反面PBRは0.37倍です。これはB/Sの資産半分が流動資産であることや固定資産の1/3が有価証券であることを考えると、このPBRは相当割安に思います。
株主優待(1年長期QUOカード1000円)
- これは20年11月6日に発表された内容です。
- 株主優待は100株保有でQUOカード1000円ですが、継続1年以上の保有が必要になりました。ここで変えた事、業績は21年がbottomな事を考えると改悪は暫く考えないと見ます。
- 100株1年以上保有で、3月末日に保有している事で権利がもらえます。
株主優待制度変更に関するお知らせより抜粋
5年株価チャート
- 今の株価は10年来安値水準です。
- 5年チャートでは18年に付けた1200円台を高値に右肩下がり気味に突入。
- コロナショックで600円になって700円台後半に反発するも、第二四半期の下方修正を受けてか株価は更に割り込んで、コロナ時よりも下がっています。
- 個人的に、今の株価はまたとない絶好の仕込み場と見ます。
100株保有は余裕です。
tradingview よりチャート転載
3.財務分析
配当+優待利回り4.0%を維持できるか財務体質を調べます。
- 高配当や優待を維持できる体力がどれほどあるのか
- 体力は過去から増え続けているか(高配当と優待を維持しながら体力増強しているか)
を確認していきます。
株主資本の増加と利益剰余金の増加を見る事で財務体質の強化具合を把握します。
現金等の金額推移をみる事で短期的な配当余力や支払い能力がどれほどあるかも把握します。
IR BANKから抜粋して独自に加工ています。(業績、配当・自社株買いの項目も同様)
財務分析
- 株主資本、利益剰余金は順調に増えています。
- 株主資本の中身は現金と手形、加えて有価証券という現金化しやすい資産が豊富にあった事から財務は相当に堅いと見ます。
資産構成
- 固定資産のうち90億が有価証券。これも半ば流動資産と見なせば流動資産>>>流動負債+固定負債となり超財務内容は良好です。余裕ですね。
これなら配当下限10円、配当性向40%(以前は30%)を明言するのは納得です。
4.業績
配当+優待利回り4.0%を維持できるか資産株としての体力を培う業績です。
- 売上高
- 営業利益
- 経常利益
の推移を見ていきます。
- 黒字を維持できるか
を第一に見ます。次いで、効率的な経営が出来ているかを見るために
- 営業利益率、経常利益率
を見ます。
業績
- リーマンショック時も大幅減収減益でした。
- 今回も同様の形になっています。
- ですが、その後復活し資本増強に繫がる安定した収益を挙げています。
- これはコロナ後も持続すると見ます。
売上原価および販管費
- 売上原価構成です。
- 売上原価は80%弱、販管費比率は15%程度と大きな変化はありません。
- 収益体質は脆弱気味です。ですがキャッシュは貯まる構造。
5.配当金、自社株買い
株主還元姿勢をみます。
- 利益の成長と共に安定して配当を伸ばしているか
- 自社株買いを実施して配当・優待維持に繋げているか
- 減益でも配当維持(実質累進配当姿勢)の株主への還元姿勢があるか
などで判断します。
配当金、自社株買い
- 配当はジリジリと増配し22円まで行きました。
- 今期10円で出戻りです。
- 配当性向はばらつきがあります。16年などは減損損失が発生している可能性がありますね。
- 自社株買いは旺盛です。億単位で結構頻繁に出しています。
6.魅力とリスク
高周波熱錬の魅力とリスクを考えてみます。
魅力
- 配当+優待利回り4%(22円配に戻れば6.5%)
- 株主優待は1年長期保有でQUOカード1000円
- 自己資本比率75%で好財務
- 流動資産>流動負債+固定負債で短期的な支払い能力も十分
- 流動資産と固定資産のバランス良し。固定資産の1/3は有価証券で現金化しやすい資産でなお、防御力が高い
- 10年来安値水準(1200円→494円)で業績回復時の値上がり期待もある、値ごろ感有
- リーマンショック時も急激な減益だったが復活している
- コロナ後、製造業の業績回復を狙うには良い位置
リスク
- コロナ長期化による業績への影響(足元は回復基調で第二四半期も黒字化)
- 電装化による自動車関連の売上構成の変化
- 為替リスク
- 減損損失と合わせて増配を渋る傾向が無いかは確認必要
以上です!
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閲覧有難うございました! 全世界の投資家とランナーに幸あれ!
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