366ファッション通販サイトNo.1のBUYMAを展開するエニグモ(3665)の2022年度第一四半期決算分析です。買手・売手双方からの手数料収入が収益源の素晴らしい事業を展開しているグロース株です。
今回の決算概要をざっくり見たイメージは以下です。
- コロナで減収となった昨年からの回復は鮮明!(国内物流改善寄与)
- 事業成長のKPIとなる総取扱高、会員数共に増加なので長期成長路線は崩れていない
- 営業利益進捗率は25%以下で低調に見えるが第四四半期が利益の稼ぎ時。例年を考えると悪くない水準に見える
直近(6月中旬)ではファンドの大量保有報告書が出ていたりするので今の株価は安くはないですが高値圏でもない程よい水準かと思います。夏枯れ相場までに再度1200円切りの厳しい側面もあるかもしれませんが、成長路線が続く限りロングホールドが堅いと見ています。
エニグモはバリュー株分析記事も書いているので良かったら閲覧どうぞ。
営業利益率40%!通販BUYMA展開!エニグモ(3665) PER25.63倍 PBR6.42倍【バリュー株分析.38】
1.2022年度第一四半期決算分析-エニグモ
- 決算短信と補足説明資料を掘り下げます。
- 前年はコロナ影響で前年同期比減収減益でした。
- 期末にはコロナから回復した力強さを魅せていますが、その勢いは続いており増収増益。
- 2年前の四半期よりも増収増益なので成長路線は続いていると見ます。
- 通期予想の売上高81.3億、営業利益30億のBOTTOM目標に対しての進捗率は共に25%以下で低めです。(多分、これが嫌気して売られた原因でしょうか)
- 通販サイトの総取扱高・会員数の推移です。
- コロナの昨年同期は取扱高は微減でしたが、今期は増加傾向に回復。
- 伸び方も2年前の伸び方に復帰しているように見え、順調かと見ています。
- 第二四半期以降はコロナから回復傾向であった前年であるため、第二四半期以降の前年同期比増加傾向は緩やかになる見込みとのこと。
- トップライン(売上高の成長)を最優先している路線。
- 取扱高の増加に今後も注目です。
- 定性要因です。
- 民間国際物流提携、海外セレクトショップ法人との連携、ツール運用効率・体制強化、AI活用、LTV向上、Youtube・Insta・TwitterのSNS運用強化等が具体的な施策です。
- B/Sです。資産の部と負債の部がコンパクトにまとまっておりGoodです。
- 現金預金が黒字幅が大きい割に減っている?と思いましたが負債の部の預かり金が減少しているのでここで相殺されているのが大きいかな?
- いずれにしても資産の114億のうち100億以上が現金預金なので超絶キャッシュリッチであることには変わりません。
- B/S資本の部です。
- ここはあまり変化点が見られませんね。利益剰余金が伸びています。
- P/Lです。
- トップラインを伸ばす方針であるため売上原価比率は若干上昇しています。
- 販売費及び一般管理販売費も増えていますね。定性要因の施策を実行しているから経費がかかるのでしょう。
- 営業利益率は38%と40%を割りましたが高収益基調は変わらずと見ます。
安心できる決算内容だったと思います。材料出尽くしで1200円台、1100円台とジリジリ下がるようであれば追加したいですね。
2022年第一四半期決算短信 より抜粋
2022年第一四半期決算補足説明資料 より抜粋
2.エニグモは季節変動のある会社-第四四半期で稼ぐ!
- 営業利益、売上高の通期進捗率が25%を下回っていたので季節変動があるかを調べてみました。
- これはIR BANKの四半期実績の売上高推移です。
- 13年までの過去に遡ると明らかに第四四半期の売上高が大きい事が分かります。
- 今年の第一四半期18億というのはコロナ前の20年1月と比較しても十分成長を感じる内容かと思います。
- 第二、第三四半期と19億~20億程度で売上が続いたあと、第四四半期で25~27億ぐらい出してくれると会社予想並になるかと思います。
IR BANK より抜粋
以上です。
*当記事は個別銘柄について言及していますがあくまで個人の見解・分析であり、売り買いを推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。