バリュー株投資によって1.5倍~ダブルバガーを狙う!
バリュー株紹介シリーズ第46弾-①!(過去記事一覧はこちら)
製紙薬品やトール油で高シェアの化学メーカー、ハリマ化成(4410)です。
PER11.95倍、PBR0.56倍、配当利回り4.7%です。(前提:株価808円、1株利益67.6円、1株純資産1454円、38円配当)
化学系はバリュー株が多く、その中ではPER/PBRの割安さは際立ってはいません。ここに注目しているのは配当利回りの高さです。2012年以降、非減配で徐々に増配しており、直近3年では億単位の自社株買いも発動しており還元姿勢が豊富になっているのが魅力です。
財務は流動資産>総負債の構図で自己資本比率49.8%でまずまずです。今期はコロナの減益から増益予想で38円配当は堅い、株価の位置はコロナショック安値付近であるため過熱感も無いためINしました。
値上がるまでは配当利回りの高さから資産株扱いで長期で保有しようと思います。
ハリマ化成の指標面での魅力は以下!
- PER11.95倍、PBR0.56倍
- 配当利回り4.7%と高配当! 12年以降非減配!
- 19年、20年に3億、6億の自社株買い発動
- 16年以降は営業利益15億円以上で安定黒字
- 22年3月期は昨年減益から復活予想!
事業概要、直近業績面の分析は以下です。
https://ie36ken.com/value-stock/4410-2
バリュー株については以下をレギュラー分析・紹介していきます。
【前半:指標面、過去実績分析】
- 配当+優待利回り,割安指標,期末PER/PBR推移,チャート
- 財務分析(中長期保有できる体力はあるか?)
- 業績分析(業績安定度や成長性による中長期株価上昇期待はあるか?)
- 過去10年自社株買い、配当の推移(増配や自社株買いによる株価上昇余地はありそうか?)
- その他(銘柄独自の魅力/リスク等)
【後半:事業概要、直近決算分析】
- 会社情報
- 事業概要orセグメント別分析
- 直近決算分析
- その他(事業面での魅力/リスク等)
分析は以下のバリュー株ノウハウに従っています。
【投資15.】バリュー株投資 ノウハウ ①Mustで絶対に外せない点 「業績向上 or 横ばい」 「指標 割安 」「上場来安値 年初来安値」
1.各種指標 (PER11.95倍,PBR0.56倍) 株主優待(なし)5年株価チャート
配当+優待利回りや割安指標、株主優待、チャートを紹介します。
各種指標
以下の指標を表にまとめています。
- 過去3年利益に対する今期配当金予想の配当性向
- 1株配当、優待金
- 配当利回り
- 優待利回り
- 総合利回り(配当+優待利回り)
- PER/PBR/ミックス係数
- ミックス係数7倍以下なので割安圏ではありますが、化学メーカーはこのレベルの企業がわんさかあるのでさほど魅力はありません。
- やはり魅力的なのは配当利回り。4.7%は化学メーカーではあまりない印象です。
- 昨年減益でしたが今期は増益予想で配当性向も無理がありません。
期末PER/PBR推移
過去、実績指標と比較してこの株独自の割安度を調べます。
- PERの割安圏は10倍以下、PBRの割安圏は0.4倍程度です。
- 現在の位置は過去から比較すると割安ですが最安値付近ではないです。
- 対して、配当利回りの期末推移を見てみると割安度が分かります。
- 配当利回りは過去12年で最も高い状態です。
- この配当利回りの高さがひとつの割安度を図る指標になるかと思っています。
- PER,PBR面では割安ではあったが配当利回りが低かったので魅力薄で割安放置されていた。長期的に増配されて株価が下がってきたので配当利回り面で割安度が見られたといった構図です。
配当利回り面から割安だと見ています。
株主優待(なし)
ハリマ化成に株主優待はありません。
5年株価チャート
- 5年チャートでは18年以前に800円以下になっていましたが、増配して配当利回りが上がった現在の水準で見ると…
- 底値は800円前後、高値は1200円程度といったところです。
- コロナショックで800円割れしました。その後、1200円弱まで回復した後、右肩下がりで横ばい気味になり底値伺いしている段階です。
打診買い有効。下がり続ければ例えば5%下がる毎に100株追加と買い下がるのが有効に思います。
tradingview よりチャート転載
2.財務分析
ここでは、長期保有に適しているかを見ます。要は
- 短期的な業績悪化で潰れる心配はないか
- 事業継続場で資金繰りが厳しく、無理な状態ではないか
これを見ます。バリュー株は上がるまで長期的に待つ戦法です。潰れてしまうと意味がないのでそこを見ます。配当余力が無くても構いません。 具体的には
- 自己資本比率が30%以下など低すぎないか
- 手元現金は豊富か
- 財務基盤は強化されているか
この辺りを荒く見ます。 IR BANKから抜粋して独自に加工ています。(業績、配当・自社株買いの項目も同様)
財務分析
- 黒字継続していますが財務は長期的にみて株主資本は増強されているものの、現金預金は横ばい傾向です。
- 株主資本の中身を見てみないと財務が良化しているかはよく分かりません。
- 営業利益は黒字継続ですがEPSは赤字になっている時もあるので、生産維持に多額の設備投資が必要で度々減損損失を発動しているかもしれません。
- 増配傾向で財務横ばいなら配当維持は可能なのでよしとします。
- 資産構成は流動資産>総負債なので資金繰りは問題なさそうです。
長期保有は安心してできますね。
3.業績
業績は
- 減益から下げ止まった横ばいか
- 長期的に増益基調か
ここをメインで見ます。前者だと株価反転のチャンス。後者だと長期的には上昇するからです。
業績
- 売上高は11年以降でブレイクしています。その後、600~700億程度で推移。
- 営業利益は黒字継続。16年以降は営業利益15億円以上で推移。
- 経常利益も同様です。
- 当期純利益は過去2回赤字になっているので、この年に特別損失(減損損失)などが発生した恐れがあります。
- 売上原価率は70%以下で製造業にしては悪くない水準です。
- ですが販管費も重いため、営業利益率は4%程度が平均で推移しており収益性はあまり高くはないです。
38円配当を維持しながら好景気時には再び1000円、1100円は目指せるチャンスはあると見ます。
4.配当金、自社株買い
配当金、自社株買い
- 2010年以降、非減配です。
- 19年に36円、20年に38円と大幅増配したあと据え置いています。
- 配当性向は上がってきましたが21年度は減益下なので22年度は無理なく維持できると見ます。
- 19年、20年の3億、6億の自社株買い良いですね。
- この株価水準なら再び自社株買いが発動するかもしれません。
配当利回り面で割安。自社株買い発動の期待もあります。
5.魅力とリスク
ハリマ化成の魅力とリスクを考えてみます。
魅力
- PER11.95倍、PBR0.56倍
- 配当利回り4.7%と高配当! 12年以降非減配!
- 19年、20年に3億、6億の自社株買い発動
- 16年以降は営業利益15億円以上で安定黒字
- 22年3月期は昨年減益から復活予想!
- 800円台前半はコロナショック安値で過熱感無し。打診買いと買い下がり有効か!?
リスク
- 現金預金が伸びていないので絶えず設備投資がいる事業形態(10~20億毎年投資)
- そのため、減損損失もおそらく発生しておりEPSが赤字の年がある
- 株主資本が伸びているが内容が生産ラインの設備などの固定資産で増えているのであれば死に資産として現金化できるものとはカウントせずに見る事が肝要
以上です!
*当サイトで分析している内容は独断と偏見に満ちているため、内容間違いもあるかもしれません。投資は自己責任でお願いします。 他のバリュー株分析も宜しければ閲覧ください。
閲覧有難うございました! 全世界の投資家とランナーに幸あれ!
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