バリュー株分析第25弾!
標識、掲示板等の工事用安全機材3強の一角セフテック(7464)です。前回のグリーンクロス(7533)のライバル会社です。こちらも長期的に増収増益の安定成長基調のグロース株です。PERは6.66倍、PBRは0.81倍(株価9050円前提)
株価が高い分、中々手が出せないのか指標面でだいぶ割安ですね。
営業利益率はここ3年急激に伸びて、8%前後で高推移です。
こちらも営業利益は13年で3倍以上の伸びでリーマンショック時もなんとか黒字です。自己資本比率は46.7%で普通です。財務はグリーンクロスに軍配が上がります。
ですが配当利回りが3.3%とグリーンクロスの2.8%に対して魅力的です。
チャートの形も似ており右肩上がりの上昇チャートです。同業他社でここまで似通っているのが珍しいので掘り下げてみました。ここは、JASDAC、グリーンクロスは福岡証券取引所とマイナー市場同士です。
セフテックの魅力は以下!
- PER6.66倍、PBR0.81倍(株価9050円、EPS1358円、BPS11124円前提)
- 長期的に増収増益かつ、当期純利益も順調に成長
- 売上原価は52~55%前後で安定しておりブレは少ない。グリーンクロスよりも5%以上低い。ただし、販管費比率は8%程度高い
- 営業利益率は8%前後で高め
- 流動資産>総負債の構図で財務は悪くない
バリュー株は下記の要素を重視して選定しています。
【投資15.】バリュー株投資 ノウハウ ①Mustで絶対に外せない点 「業績向上 or 横ばい」 「指標 割安 」「上場来安値 年初来安値」
1.事業概要(卸売業)
どのような事業で収益を挙げているのかをセグメント分析で掘り下げ、直近の決算内容で業績動向を掘り下げます。
会社概要
- セフテック株式会社
- 1957年設立
- 東京証券取引所ジャスダック上場
-
営業目的
- “■ 道路標識設置工事の請負並びに施工
- ■ 各種保安用具の製造並びに販売
- ■ 道路区画線標示工事施工
- ■ 各種保安用具の賃貸並びに修理、保守
- ■ レンタカー事業
- ■ 土木建築関係原材料及び日用品雑貨の輸出入に関する事務の代理又は代行業務
- ■ 土木建築資材及び日用品雑貨の販売
- ■ 土木建築関係原材料及び日用品雑貨の貨物取扱業務
- ■ 建築、土木資材の公害汚染物質等の廃棄処理事業
- ■ 造園及び緑化事業の請負、設計、施工並びに監理
- ■ 太陽光・太陽熱等新エネルギー利用のディスプレイ、道路標識、誘導灯・
外灯等保安用具の製造販売 - ■ 一般医療機器、管理医療機器及び高度管理医療機器の販売並びに賃貸
- ■ 前各号に附帯する一切の事業営業目的”
会社概要 より抜粋
セグメント分析
- 単一セグメントのため製品や事業内容概要を紹介します。
- グリーンクロスに完全に事業内容が被っていますね。
- 2万点に及ぶ商品を保有しており、レンタルも手掛けています。
製品情報より抜粋
決算分析
- 2021年第二四半期決算短信を掘り下げます。
- コロナ影響を受け減収ですが減収幅が大したことが無いので影響は大したことがないですね。通期予想を出せなかったようですが、ここに来て出してきました。
- 営業利益は高利益率のレンタル用品を伸ばすなどして25%の2桁増益。好調です。
- 配当は据え置きですが、コロナ影響が第三、第四四半期も軽微であれば増配するかもしれないですね。営業利益も上方修正を出してくるのでは?(通期進捗率は50%以下ですが、下期偏重型の傾向なのでしょう。)
- 定性要因です。
- コロナ影響はイベントの中止や工事の延期、中断です。
- ただ、業界全体ではインフラの老朽化に伴う更新整備や災害対策により環境が良いようです。市場環境が良い株は良いですね。僕の手持ちの株の中では市場環境が良い株は中々ありません….。(巣籠のRentaぐらいでしょうか。)
- 利益率向上はレンタル品の強化が影響しているようです。
- B/S資産の部です。
- 資産構成は流動資産69億に対して固定資産39億。良いですね。
- 流動資産は現金預金が31億、受取手形と売掛金で25億と換金性の非常に高い資産が8割以上で構成されているので安心ですね。
- 有形固定資産は土地が主なので健全です。グリーンクロスとの違いはリース資産がある事。グリーンクロスはこれが無かった分、固定資産が薄いですね。その代わり、商品が同額程度多いですが。
- 負債の部です。
- 総負債は58.9億。流動資産の現金預金と手形で支払えるので資金繰りは問題なさそうです。
- ただ、短期借入が慢性的に多いように見えるので、ここは長期借入で運用してほしいですね。
- グリーンクロスの場合、流動負債の大半は買掛金や支払い手形です。これは何を意味しているかというと、掛けや手形取引が出来るぐらい業界の取引き先に信用されている事かな?と思います。掛けや手形の方が資金の後払いが出来るので運転資金は有効活用できる。短期借入でないので利率は低いといえど、金利負担が少ないと見ます。
- P/Lの支払い利息などを比較すると見えてくるかもしれません。
- そこでP/Lを見ます。
- 売上原価は前期比で減収以上に下がっており、売上原価率は良化していますね。レンタル品は限界利益率(商品1個が稼ぎ出す利益が大きい)が高いようですね。
- グリーンクロスに比べ重い、管理販売費も抑制傾向で良いですね。
- 営業外費用の支払い利息が1500万以上あります。グリーンクロスはここが32万でした。ここに流動負債を短期借入で構成されている差分が出てきていますね。毎年、1500万の差が出てくるという事です。当期純利益が6億程度の会社なのでこの差はボディーブローのように長期では効くのでは?と見ます。
- ただ、ここも10年単位で見て借入が減っている傾向であれば差は縮まります。
本気で分析するならば10年単位の財務諸表を見る必要がありますね。
2021年第2四半期決算短信より抜粋
2.各種指標
(PER6.66倍、PBR0.81倍)
株主優待(なし)5年株価チャート
配当利回りや割安指標、株主優待、チャートを紹介します。
各種指標
以下の指標を表にまとめています。
- 過去3年利益に対する今期配当金予想の配当性向
- 1株配当、優待金
- 配当利回り
- 優待利回り
- 総合利回り(配当+優待利回り)
- PER/PBR/ミックス係数
- 1株益が1000円台です。久しぶりにこんな大台を見ました。
- 株価は9050円。ファナックとかトヨタとかを思わせる株価です。100株90万はなかなか手が出ません。
- 1株配は順調に増配しており300円の配当です。
- 指標は卸売業としてみると割安に見えますが、業界で見ても割安ですね。グリーンクロスに肉薄する業績や財務になってくるとここのももう少し見直されそうです。
- でも、これだけ割安なのに右肩上がりで株価は上がっているのですね。
期末PER/PBR推移
- 期末PERの実力値は7~9倍程度といったところでしょうか。
- PBRは0.5倍前後。
- 増収増益を遂げていく路線が変わらないとなると今はそれなりに買い時ですね。
株主優待(なし)
セフテックに株主優待はありません。
5年株価チャート
- 16年は3000円台でした。そこから4年で株価は3倍近くに!
- コロナショックでも7000円を割らずに戻して高値に来ています。
- バリュー株でこんなチャートを見るのは中々無いので貴重ですね。
- まるでマザーズのIPOセカンダリー投資銘柄のようなチャートです。
- 可能性は低いえすが8000円前半で拾いたいところです。
tradingview よりチャート転載
3.財務分析
ここでは、長期保有に適しているかを見ます。要は
- 短期的な業績悪化で潰れる心配はないか
- 事業継続場で資金繰りが厳しく、無理な状態ではないか
これを見ます。バリュー株は上がるまで長期的に待つ戦法です。潰れてしまうと意味がないのでそこを見ます。配当余力が無くても構いません。
具体的には
- 自己資本比率が30%以下など低すぎないか
- 手元現金は豊富か
- 財務基盤は強化されているか
この辺りを荒く見ます。
IR BANKから抜粋して独自に加工ています。(業績、配当・自社株買いの項目も同様)
財務分析
- 増収増益基調の株なので、財務も年々良化していますね。
- 有利子負債は緩やかに減少し37億が31億へ。
- 現金同等物は25億から32億とゆるやかに増加。
- 地道で堅実な経営姿勢が伺えます。
- 資産構成は流動資産>総負債の構図ながら比率はあまり変わらないですね。
- 純資産が増えてきているので良化はしています。
長期保有安心ですね。
4.業績
業績は
- 減益から下げ止まった横ばいか
- 長期的に増益基調か
ここをメインで見ます。前者だと株価反転のチャンス。後者だと長期的には上昇するからです。
業績
- リーマンショックで営業利益が8205万と急激な減益になりましたが黒字で踏みとどまっています。そこから12年かけて今期は9.8億を目指すまでに。
- リーマンショック前の水準で営業利益は3倍以上ですね!安心できる伸び方です。
- 営業利益率も改善し、2~5%程度の推移から最近8%になってきました。
- 売上原価率は52~55%で優秀ですね。
- 反面、販管費比率が高く販管費と売上原価を足すとグリーンクロスには及ばずです。
- ですが、営業利益率8%は良いです。
5.配当金、自社株買い
配当金、自社株買い
- 配当金、自社株買い推移です。
- ここ10年で120円から300円と3倍近い伸びです。
- しかし配当性向は無理をしておらずむしろ下がってきているので余裕の状態です。
- 18年、19年のEPSの伸びが飛躍的ですね。これが300円の増配でも配当性向を低位に保てる証拠です。
- ですがグリーンクロスと目を皿のようにして比較してみるとEPSが減益の時があります。
- 詳細を掘り下げる必要がありますが、これはおそらく固定資産の減損があったのでは?と推測します。グリーンクロスはEPSが絶えず綺麗に伸びていたので、ここの当期純利益の伸びまで営業利益と連動して綺麗に伸びているのが、グリーンクロスが買われている理由かもしれませんね。(筋が良い)
6.魅力とリスク
セフテックの魅力とリスクを考えてみます。
魅力
- PER6.66倍、PBR0.81倍(株価9050円、EPS1358円、BPS11124円前提)
- 長期的に増収増益かつ、当期純利益も順調に成長
- 売上原価は52~55%前後で安定しておりブレは少ない。グリーンクロスよりも5%以上低い。ただし、販管費比率は8%程度高い
- 営業利益率は8%前後で高め
- 流動資産>総負債の構図で財務は悪くない
- 第二四半期までのコロナ影響は軽微。レンタル品の利益率が高くここを伸びており営業利益は前年同期比25%増益で好調
- インフラ更新、災害需要があり業界動向は良好
リスク
- 管理販売比率がグリーンクロスに比べて高止まりしているのが懸念で抑制してほしいところ
- 短期借入が多く支払い利息が1500万出ている。グリーンクロスはここが30万円台なのでこの差が長期的には効くのでは?
以上です!
日の目を見ないバリュー株にも幸運の光があらんこと!!
閲覧有難うございました! 全世界の投資家とランナーに幸あれ!
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