シロアリ防除で業界首位、非減配、好財務・高利益率銘柄のアサンテ(6073)の2022年通期決算分析です。
- 今期増配した62円配は累進配当で来期も維持!
- コロナ影響長期化で厳しかった2022年から増収増益予想へ!
- 四国方面へ進出し西日本エリア拡大!
- 最大の課題は従業員確保か。従業員推移が同社成長のバロメーター?
といった決算概要です。この前減損損失を発表しましたが、それで1300円を割るなら怒りの買い増しを考えていましたが大して下げずです。配当利回り4.2%を貰いながら長期保有継続です。
決算をざっくりと掘り下げます。
1.2022年通期決算分析-6073-アサンテ
- 決算は減収2桁減益で着地し、昨年買収した北海道向け開拓のハートフルホームの減損損失が重なり厳しい状態となりました。
- 62円増配姿勢は崩さず累進配当。配当性向100%越えですがこれはキャッシュリッチで好財務、事業維持のために多額の設備投資をしようしない形態だから出来る技です。併せてこの会社が株主への還元姿勢を大事にしているからですね。流石主力です。
- 来期は増収増益予想です。
- 定性要因です。
- 中期ではエリア拡大を図るため、四国エリアに支店拡大しています。
- コロナ影響が響いたため売上減が効いたようです。ハートフルホームの減損損失影響は2.75億。デカいですがキャッシュアウトを伴わない損失です。(過去の投資が失敗したとも言えますが..)
- B/S資産の部です。
- 現金・受取手形で82億超えのキャッシュリッチ体制は不変です。
- 負債の部です。
- 総負債は25億と現金と受取手形だけで3回以上完済できます。これが累進配当、配当性向100%越えが出来る体力ですね。
- P/Lです。
- 原材料高の影響は軽微のようです。売上総利益率は69%(売上原価率31%)と稼ぐ力が高い事が健在です。
- 販管費管理販売費が重いですがここを(従業員)を増やさないと売上拡大に繋がらないのでここの費用はケチらずに使うところでしょうね。
- 決算補足資料です。
- 四国にここ2年で2営業所を新設。西日本の開拓期待です。
- 同社の事業課題は技術職、営業職の人員増強と定着です。
- 2年ぐらい見ていますがここが中々増えないので事業拡大でききらず横ばいになっているのが実態でしょうか。
- 販管費との兼ね合いもあるでしょうが、思い切って給料アップや福利厚生の充実に投資するのが良いかもしれません。あれだけ売上原価率が高いので、ここの投資を増やしても…..とは思います。
- もしくは、離職原因にテコ入れをするかです。(原因が給料や福利厚生であればいいですが、そうでないなら他の要因をアンケートやヒアリングを取って現場意見を聞くところから….でしょうね。既にやっているのかもしれませんが成果の従業員増強に結びついていないので実態が把握と明確な対策が打てていないのかと想像します。)
- とはいえ、業績横ばいでも今の配当は維持できるので非減配の62円配を数年、10年単位続けてもらっても良いです。配当利回り4.2%なら十分耐えられます。
時間がかかってもいいので本丸の従業員増強とそのための環境投資・給与アップに注力してもらえれば?と思います。
例えば、給料アップをそのまま入れるのにコスト面で抵抗があり過ぎるのであれば、会社の負担は変わらない厚生用借り上げ社宅の導入をするなど(住宅手当として家賃補助を導入している企業なら可処分所得アップになるので効きます。)色々と手はあるはず。
4月月次は前年同期比プラススタート!
稼ぎ時の春先に前年同期比+4.6%の好調スタートで始まりました。今後に期待です!
*当記事は個別銘柄について言及していますがあくまで個人の見解・分析であり、売り買いを推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。