九州地盤に郊外にロードサイド型のホテルを展開しているアメイズ(6073)の先月発表した第一四半期決算分析をざっくり見ます。
第一四半期が思いのほか好調だったので注目しています。
1.2022年第一四半期決算分析-6073-アメイズ
- 福岡証券取引所銘柄なので内容は簡素です。
- 第一四半期は前年同期比増収増益です。通期予想は前年同期増収減益予想でした。
- 売上高は2桁増の+17.3%。営業利益は3桁増の+781%。営業利益が飛躍的に高まっている事に注目ですね。
- 第一四半期で中間営業利益の既に90%近くを稼ぎ出しており上方修正に期待がかかります。
- 定性要因です。
- 外出制限やまん延防止などで宿泊需要は減少という外部環境です。ですが、そろそろコロナもオミクロン株の減少の目処も付き始めて、インフルエンザ相当措置の検討や屋外ではマスクを外す等、少しずつ回復している事が伺えます。
- 同社のコメントとしては、コロナ影響あったが「主要顧客のビジネス客の利用が堅調」の一言が好調路線に入ったか?と読み取れる内容です。昨年までは下方修正を出していました。
- B/S資産の部です。
- ホテル業界らしくシンプルで良しです。現金預金が減少しています。
- ここは攻め気味の経営姿勢のためか財務はあまり良くないです。
- 負債、資本の部です。
- 総負債113億。流動負債43億です。流動資産が14億しかない事と長期・短期借入で20億以上ずつあるので資金繰り面で心配は否めないです。ですが、コロナ直撃も通期黒字は出していたので資金回転は上手く回っているのでしょう。赤字転落になった瞬間に撤退が必要なリスクが見えますが。
- 利益剰余金は配当支払いと利益の関係から減少しています。20円配継続は偉いです。
- P/Lです。
- 注目すべきは売上高粗利益率です。利益率は90%程度(売上高-売上原価)あります。
- このため、売上が伸びれば利益が大きく伸びるビジネスモデルですね。販売費、一般管理販売費は売上の増減に関わらず発生する固定費の側面が大きいので、ここを回収できた以降、売上が伸びる分は売上高の90%程度が利益になるという事です。
- そんな固定費がなんと、減少しています。コメントが無いですが企業努力しているのかと思います。増収、販売費・一般管理販売費減は素晴らしい。
- 借入が多いため支払い利息の1.34億が重いですね。
- 過去四半期業績推移です。
- 売上高は例年通りの範囲内ですが、営業利益・経常利益・純利益が突出しています。
- 通期業績予想が保守的であった事も考えられますが、この進捗率は素晴らしいです。
そのため、株価も発表後は急激に伸びたのですが、5月決算発表前に全体相場が下がってきたタイミングでアメイズも落ちてきたため、そこをコツコツと拾っています。
ホテル業界の雑感
先日、GWに帰省したのですが実家の猫が高齢と相棒を失ったショックでボケてしまって介護に大変な状況でした。そのため、実家ではなくビジネスホテルに宿泊したのですが
- 予約が一杯で殆ど取れない(楽天トラベルではホテル無し)
状況だったので、行楽需要が戻ってきたと実感。また
- 宿泊した東横インの朝食スペースではスーツ姿のビジネスマン、土木や工事現場関連の作業着の方がめちゃくちゃ多い
事を見て、ホテル業界のビジネス需要も戻ってきていると実感。
更に
- 帰省時、静岡→名古屋間の上り(都心に帰る方面)が激しく渋滞
となっていたので行楽需要はコロナ前よりも強いのでは?と想定。
これらと、気になっていたアメイズの決算が重なったので掘り下げてみたわけです。この需要はコロナで下回っていた実需が一気に回復してコロナ前の需要を上回る可能性もあるのでは?という期待感があります。
コロナ禍の業績に戻る事はおそらく考えにくい事、下がっても750円程度である事からアメイズは攻めたいですね。
昨年の
- 燦HLD
- クレステック
のように渋く業績向上で上がってくれる銘柄(バリュー株投資で狙う基本)になる期待感があります。
以上です。投資家とランナーに幸あれ!
2022年第一四半期決算短信 より抜粋
IR BANKより抜粋
*当記事は個別銘柄について言及していますがあくまで個人の見解・分析であり、売り買いを推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。