「収益改善会議」全体最適の意思決定! 現場の「泣き寝入り」をあぶり出す!利益を出す!(著:西田順正)


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昔読んだ自己啓発書のリライト3回目です。今でもこれからもずっと使える考え方、仕組みです!
今回紹介する本をお勧めする読者は以下です。

・中小企業経営者や大企業の部門長、製造部職制の方
・製造現場や営業現場など現場の実務を分析し改善企画を行う方(生産企画やIEの方)
・自分の日々の仕事が価値ある業務になっているか?と疑問を持たれている方

企業に勤めていると役職が相当上にならない限り、自分の仕事が経営成果に直結しているかをイメージする事は難しいです。結果として

・今自分がやっている仕事が個人最適、自部門最適になっており全く経営成果に結びついていない
・依頼されていやっている仕事も同じで成果に結びつくのか?である事が多い

このような状態になっていないでしょうか?本書は「収益改善会議」という切り口で経営成果に直結する改善ネタ(泣き寝入りリスト)を集め、潰していく仕組みを説明されています。まさにこの状態を打破する効果的な方法論になっています。



 



 


【本の概要】


著者は製造業の生産管理業務を経て製造業中心の経営改善コンサルタントとして長年活躍されています。長いコンサルタント人生の中で培った経営成果に結びつくための仕組み・考え方・事例が本書には集積されています。地に足の付いた考え方で納得いくものばかりです。

進め方の切り口・切れ味が良く、何となく緊張間無く進められがちな企業運営にメスを入れてる考えが詰まっています。

本書は会社の収益を改善し、利益を上げる事を目的とした仕組み・手段・事例紹介をされています。

具体例として進め方を挙げると

・現場実務に携わる方から生の困っている意見をあぶり出す。これを経営成果を圧迫する社内の問題点集「泣き寝入りリスト」としてトップ中心に認識する

収益改善会議であぶり出した泣き寝入りリストを解決していく=収益向上に繋がるためのノウハウを紹介されている

・経営成果に直結しない日々の原因を長年のコンサル経験から深く考察されている
 →現場で起こっているセクショナリズムの問題
 →責任所在のあいまいさによって進捗が進まない事

・泣き寝入りリストを使って改善を進めた後は、商品毎の損益状況を見える化するための「ブラックリスト」や「経営の見える化グラフ」について紹介している

といった具合で紹介されています。何となく進めていた会議や意思決定、本当に経営成果に結びついていますか?それが明確に言えない場合、本書は大変有効です!

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【役に立つ点】


以降、本書を読んで実務として「これは使える!」と思った点を列挙していきます。


・収益改善の定義=利益を上げ儲ける事

利益の方程式:利益=(売価-原価)×販売数量

この関係から売価の値決めと、原価の低減が利益を上げる事に直結する。この関係式から色々な改善視点が浮かび上がる。

・販売数量を売価・原価と同様の比率で変動させても、一見その効果は少ない。しかし、販売数量を上げると固定費が薄まるため、原価が下がり、収益は倍増する可能性もある。
→製品1個当りが儲ける力「限界利益」の大事な点、「損益分岐点売上高」の大事な点を意識付けさせてくれます。

見積もり原価(理論上作れると見込んだ原価)を設定し、その原価で作れるように実際原価(実際にもの作った時にかかった原価)を合わせこむ事ががまずは先決である。

・見積もり原価=実際原価になった後、初めて原価低減を実施する。

・見積もり原価、実際原価を頭に入れていない状態で、値決めを安易にしてしまうと安売りしてしまう。(下手をすると売れば売るほど赤字になる状態になる)

・社内社外問わず発生している理不尽な要求「泣き寝入りリスト」を利益の方程式の観点でまとめる。そこに書いてある問題点を「収益改善会議」解決していけば、おのずと利益が出る。

泣き寝入りリストは、どれだけ損失が出ているかを詳しく明記する事が大事。

・会議のための資料は作らない。必要なのは「泣き寝入りリスト」1枚のみ。
→収益改善会議に限らず使える。会議といえば自分が勤めている会社はムダに資料が多く、説明も長い。要は結論を一言で言って、説明は補足程度にして、疑問があれば適宜答える形式の方が会議は早く進む

・会議は会議室で行わずに現場で行うのが良い。問題点が現物で目の前に見えるためイメージしやすい

・「収益改善会議」による効果


→コスト改善意識でななく「収益改善意識」が向上する。
コスト削減に重きを置くと経費節減と称して本来必要なものまで削減してしまう。「収益改善会議」だと中期での成果を見据えるため足元以外も見ないようになり避けられる。

→標準化により仕事がマニュアル化され、スムーズに進む。
解決した事項について恒久対策を標準化する事により、オペレーティングする人の習熟期間が短縮され、かつ簡素化される。

責任を取るべき人が浮き彫りになる。
泣き寝入りリスト」に従い、会議を進めていくと「泣き寝入りリスト」にある被害者に対する加害者が特定できるようになる。加害者になってしまう原因は自部門最適を追究するためである事が多く、この場合は「全体最適」を追求する事によって加害者に主体的に改善を実施してもらうよう仕向ける事が出来る。

→個人の改善提案、改善力アップに繋がる。
被害者は、「泣き寝入りリスト」を効果的に分かり易く説明しなければならない。そのため、問題を図や数値効果で表して分かりやすく伝える能力がアップする。
 加害者は、浮き彫りになった問題点を「収益改善会議」で解決する=収益改善に直結することを意識して取組み、それを解決する事で改善力アップに繋がる。

・固定費を用いた真性赤字(限界赤字)についてホテルの空き室状況を用いて分かりやすく説明している点。(人事屋が書いた経理の本をもっと噛み砕いて平易にした感じ)





【所感】



製造業のコンサルタント経験で培ってきたノウハウを

・「泣き寝入りリスト」の作成→「週関改善会議」で解決

という仕組みで説明されている点が体系立てられており非常に分かり易い。使える!

また、個々の改善事例も用いて紹介している点は、「あるある!」とイメージする事が出来るものばかりで共感の連続。

著者は生産管理の実務経験者だったと言われていますが、「泣き寝入りリスト」で挙げられている現場の実務者の嘆きは、IEの仕事でも同じように起きていています。それを解決する事で加害者、被害者共に成長していくところも共感。まさにその通りです。

担当割や、決めた事を守らない人に守るよう仕向ける仕組みなど、ちょっとした考え方の工夫を積み重ねることが「泣き寝入りリスト」→「収益改善会議」の仕組みを浸透される事に繫がる。今回の説明に限らず、仕組みを定着させる上では個々の「現場の実務で使える事例」を積み上げていくことが大事です。これを著者はよく理解されている。本当に製造現場で改善を積み上げて、成果を出した経験がないとこの考えは分からない。

著者は他にも3,4冊本を書いており、どれも読みやすく実践しやすい内容に仕上がっています。

想定読者を振り返って終わりたいと思います。

想定読者

・中小企業経営者や大企業の部門長、製造部職制の方
・製造現場や営業現場など現場の実務を分析し改善企画を行う方(生産企画やIEの方)
・自分の日々の仕事が価値ある業務になっているか?と疑問を持たれている方

自社で収益改善に直結する取組が出来ていない!
自分の業務が収益改善に直結していない!イメージが出来ない!
そんな方は是非、本書を取って自分の会社でも実践してみてはいかがでしょうか?


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