資産株投資によって10年で資産を2.5倍にした実績のある!
資産株紹介シリーズ第140弾!(過去記事一覧はこちら)
家賃債務保証の独立系大手Casa(7196)です。株主優待は100株保有でQUOカード1000円です。配当+優待利回りは4%です。(前提:株価989円、配当30円、優待1000円100株保有前提)
債務保証という事業は手堅く利益率の高いイメージです。ズバリそれは全国保証で実感しています。全国保証が住宅購入者を対象としているのに対して、ここは賃貸住宅者を対象としているので滞納リスクは高そうです。
家を購入しようとする人は多額のローンを組むために、金融機関から審査を受けるかと思います。その際、まともな仕事をしていないとおそらく審査に通らない。だから、ローンを組む人が将来破綻する可能性は賃貸物件入居者と比較すると低いという見立てです。
業績はコロナ影響を受けて下方修正ですが営業利益率10%越えと調子が悪い状態でこの高利益率です。来期業績予想を発表しましたが、増収減益予想で嫌気されています。先行投資による減益が効いています。
値上がり期待株であればこの時点で投資をためらいますが、資産株投資ならばあまり気にしません。気にするのは配当や優待が維持できるのかです。配当予想も同時に出していますが、ここは維持の予想です。配当性向も50%程度で無理はないのでむしろ好感。先日、自社都合を理由に大減配したブロードリーフとは違います。
先行投資が済んだ後、コロナ影響が無くなれば増収増益基調に戻るでしょう。ならば、増配基調に戻るはず。戻らなくても自社株買いを発動している会社なのでほおっておいても長期的には増配は見える。ならば、買いでしょう。
こう見立てています。分析途中ですがもう既に買いと見ています。
Casaの魅力は以下!
- 配当+優待利回り4%
- 株主優待は100株保有でQUOカード1000円
- コロナ影響で減益下方修正を出すも営業利益率は10%で配当と優待を維持・将来向上させるには十分な事
- 家賃債務保証事業という売上高原価率が低く、キャッシュが貯まりやすい素晴らしい事業を展開
- 週刊誌報道で悲観的な影響を受けて株価が急落しており仕込むには打ってつけ
- 併せて先行投資に伴う来期減益予想で株価が更に売られておりチャンス
- 自社株買いを頻繁に発動しており、直近も発動中!
資産株については以下をレギュラー分析・紹介していきます。
- 事業概要
- 配当+優待利回り,割安指標,チャート
- 財務分析(高配当、優待を維持できる体力がどれだけあるか?)
- 業績分析(安定して稼げる利益はどれほどか?)
- 過去10年配当の推移(大きく減配していないか)
- その他(銘柄独自の魅力/リスク等)
分析は以下の
- 10年間で資産価値を2.5倍にした!
資産株ノウハウに従っています。
【10年間で資産価値2.5倍!】資産株ノウハウ 配当+優待利回り5%、利益剰余金が多い、業績安定、実質累進配当 【投資19.】
1.事業概要(その他金融業)
主力収益事業(セグメント分析)や直近決算を掘り下げていきます。
会社概要
- 株式会社Casa
- 2013年設立
- 東京証券取引所第一部上場
- 事業内容:
家賃債務保証事業、養育費保証事業、プラットフォーム事業(借り手、貸し手の双方に利便性のあるITを駆使した基盤事業)
三方良しの精神で事業展開されています。不動産賃貸市場は核家族化や少子高齢化、独身世帯の増加によりニーズ・需要は拡大しています。これに対応するべく、過去に蓄積したノウハウをビックデータに活用したDXを利用する事で同社は強みを発揮しているようです。
会社概要 より抜粋
事業概要
- 同社は単一セグメントであるため3つの事業概要を掘り下げます。
- 家賃債務保証事業、養育費保証事業、家賃債務保証事業をより円滑・便利に進めるためのプラット―フォーム事業の3事業があります。
- 家賃保証債務保証事業では
借り手の連帯保証人になったり、家賃滞納時の支払いや、入居者サポートシステム等を導入しています。
貸し手へは滞納時の保証や修繕連絡サービス等を展開しています。
不動産賃貸会社の泥臭い部分に保証を付けているサービスですね。 - 養育保証事業は素晴らしいですね。シングルマザー・シングルファザー向けに養育費の滞納がある場合に24カ月や36カ月の保証を受けられる仕組みがあります。また、就業支援なども手掛けています。
- プラットフォーム事業は家賃債務保証の実務で培った業務ノウハウをITを駆使してビッグデータ化する事でマッチングサービスを用いたより、借りて・貸しての利便性向上に繫がり基盤を提供している事業ですね。
- 家賃債務保証事業では、Casaは入居者とは保証委託契約を結びます。連帯保証人になったり、利便性が良いサービスの提供などを行います。
- オーナーとは不動産賃貸保証契約を結び、家賃滞納問題の解消や建物の修繕管理等を行います。
- 借り手と貸し手に大きな問題が無ければ、美味しいビジネスですね。
- こちらは養育費事業における契約プランです。
- 主にシングルマザー、シングルファザーで養育費をもらう側の方に対して月額1000円の保証料を支払う事で相手方から養育費が支払われない時に保証を受け取る事が出来るサービスです。
- これはかなり勇気のいる事業ですね。大半が養育費を支払い終わらずに縁が切れてしまう話を聞きます。
- 少し養育費の未納率が気になったので調べてみました。
- これは「平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告」の養育費の状況に関する資料の抜粋です。
- シングルマザーが多いのでシングルマザーを例にとって状況を見るに、養育費を支払う取り決めをそもそもしている割合が42.7%です。
- 次に取り決めをした後、相手方(父親)から養育費を受給している状況一覧です。
- 現在も養育費を受けている割合は24.3%です。
これは相当に低い状況に思います。養育費を支払うと決めた世帯の半分以上が未納になるという事です。
これは、保証として養育費の支払いをCasaが請け負う確率は非常に高そうです。回収率を上げるように交渉調整に当たる手続きも相当重そうな仕事です。だから、勇気のある事業を行っているなと思います。
- プラットフォーム事業では、先の二事業をスムーズに利便性よく使うためのマッチングサービスを構築しています。
- オーナー側では、大家カフェと称してリフォームやコールセンターへの相談、空室対策等を相談対応するサービスが充実しています。
- 入居者側では入居者カフェと称して部屋探しやコールセンターへの相談、優待サービスなどが充実しています。
- また、オーナーと入居者の要望をマッチングさせる機能を兼ねています。素晴らしいですね。
家賃保証事業、養育費保証事業から発展し独自の事業をシステム化まで行い、他社の参入しづらい障壁を築いているようです。
日本シングルマザー支援協会と業務提携するなど社会貢献に旺盛な姿勢が感じられGoodです。
契約後は保証費用が継続して入ってくるストックビジネスかと思います。
事業紹介
厚生労働省平成28年ひとり親世帯等調査結果報告書 より抜粋
決算分析
- 2021年1月期の通期決算短信と決算説明資料を抜粋します。
- コロナ影響を受けて増収減益です。増収になっているので新しい契約は増加しており事業の将来は順調に思えます。減益になっているのはコロナによって家賃の滞納が長引き、求償債権が増加しているためです。(貸し倒れを計上し、これが売上原価を引き上げて減益へ)この影響で下方修正も出ています。
- 短期的には大きく売られる原因ですね。ですが、増配予想の姿勢は崩さず30円配当は実施です。配当性向は49%。
- 来期は上期増収増益ながら下期にかけて増収減益。主な営業減益理由は手数料の増加、人員増強に伴う販管費の上昇、システム投資費用です。
- 僕はこの会社の過去の成長曲線と、家賃債務保証という市場領域の拡大を考えると将来性ある投資に思いました。法改正で連帯保証人の基準が厳しくなったおかげで、同社への需要は拡大する見込みです。単身世帯の増加も背景にあります。
- 素晴らしいのがシステム投資などで減益基調になっていますが配当は据え置いている事。自社都合でシステム投資を行い減益になったつけを強烈な減配で返す、ブロードリーフとは違い好感が持てます。
- PLの簡易内訳です。
- 初回保証料、年間保証料ともに増加です。年間保証料部分がストックビジネスですね。
- 売上原価の手数料、訴訟、貸し倒れ引当金繰り入れが増加しています。特に貸し倒れ引当金繰り入れはコロナの影響で求償債権が増加している事が効いています。ですが、公的支援があるおかげで回収率は高止まりしない事が予想できるようです。
- B/S資産の部です。
- 求償債権が増加し流動資産が増えていますがこれはあまり嬉しい事ではありませんが、賃貸契約者のコロナ状況を鑑みると致し方ない、むしろ喜ばしい姿勢です。
- 現金預金が3億増えているので資金繰り面は問題ないですね。
- 有形固定資産も少額なので減損損失の影響も小さそうです。
- 無形固定資産でのれんが大きいですね。これは少し調べてみると、同社の前身の会社が倒産した時に家賃保証事業を継承して誕生した会社であり、ファンドへの事業売却とMBOを行った結果から生じたものだそうです。のれんの償却は一定行われていきますが、キャッシュアウトの無い費用ですね。常に黒字の同社にとっては節税方策としてもってこいですね。
- 年間2.6億の償却をしているそうです。これが償却しきった後には2.6億利益が増益になると見ると…中々夢のある話です。(今期営業利益から20%ちょっとの増益になる。)
- 負債の部です。
- 前受け金が増加しているので契約は順調に伸びている事が伺えます。
- 求償債権が増えている関係で債務保証損失引当金も増加していますね。
- 求償債権が増加したため売上原価が上昇しています。
- しかし、売上原価比率は40%程度に過ぎず依然として低い水準で素晴らしいです。
- ここは営業部隊はシステム維持費用というのが販管費・一般管理販売費に現れるのでこれをコントロールするのが上手い経営のかじ取りになるでしょうね。
- 営業外で償却債権取立益が計上されています。ここの増減具合が、求償債権の推移を左右しますね。
- KPIです。
- 新規契約数や保有契約数(ストック収入)は順調に伸びており力強さを感じます。
- 滞納発生率は一時11%まで上がりましたが、公的支援のおかげで10%台に落ち着きました。
- 他方、回収率低下で求償債権が急増しており、これが下方修正の原因となっています。
- 同社の業績動向を見守る上で、今後この金額推移が重要指標ですね。
- 株主還元です。
- 増配に加えて、自社株買いを発動しているのは素晴らしいです。
- 来期予想です。
- 契約数を伸ばし増収。
- 売上原価は手数料や訴訟費用が増加し増加。償却債権の回収が進むのには時間がかかるため耐え時ですね。
- 販売費一般管理販売費は人員増加とシステム増強費用が入っています。これで増収減益予想です。
2021年決算説明資料より抜粋
2021年決算短信より抜粋
2.各種指標
(配当+優待利回り4%)
株主優待(100株保有でQUOカード1000円)5年株価チャート
配当+優待利回りや割安指標、株主優待、チャートを紹介します。
各種指標
以下の指標を表にまとめています。
- 過去3年利益に対する今期配当金予想の配当性向
- 1株配当、優待金
- 配当利回り
- 優待利回り
- 総合利回り(配当+優待利回り)
- PER/PBR/ミックス係数
- 高利益率のグロース株にしては指標は割安に見えます。
- コロナで減益基調にある中でPER10倍は中々良い位置かと。
- 出来れば900円ぐらいで拾いたいですが、将来成長と還元姿勢を考えると下がらない可能性が高いと見て参入しています。
株主優待(株主優待は100株保有でQUOカード1000円)
Casaの株主優待はQUOカード1000円がもらえます。(100株保有時)
株主優待をもらうには
- 7月末日
に100株以上保有している必要があります。
500株保有だと2000円
1000株保有だと3000円に増額になります。
将来性を考えると1000株まで切り込んでも良いかもしれませんね。5月以降の閑散期で950円、900円をもし目指すようであれば500、1000と増やす事を検討しようと思います。
5年株価チャート
- 株価チャートは素晴らしい形です。
- コロナ前は上場来高値1600円を付けていたのですね。
- ここからコロナショックで800円台前半まで急落。
- コロナ以降は急激に回復し、1200円、一時1300円を超していましたが、とある報道で株価は急落し1000円前後に。
- 更に、下方修正と来期減益パンチを食らって900円台に逆戻りの状況です。
中々楽しませてくれる株です。
ちなみに、報道は同社の創業時からいた取締役との暴力事件が週刊誌に取り挙げられたものだそうです。弁護士を雇って調査結果を報告書として提出されています。
100株保有は余裕です。
tradingview よりチャート転載
3.財務分析
配当+優待利回り4%を維持できるか財務体質を調べます。
- 高配当や優待を維持できる体力がどれほどあるのか
- 体力は過去から増え続けているか(高配当と優待を維持しながら体力増強しているか)
を確認していきます。
株主資本の増加と利益剰余金の増加を見る事で財務体質の強化具合を把握します。
現金等の金額推移をみる事で短期的な配当余力や支払い能力がどれほどあるかも把握します。
IR BANKから抜粋して独自に加工ています。(業績、配当・自社株買いの項目も同様)
財務分析
- まだ若い会社ですが財務内容は良いですね。
- 有利子負債ゼロ。
- 株主資本、利益剰余金、現金預金全て上昇基調です。
- 財務構成も良化してきています。
- 流動資産<総負債の構図から徐々に流動資産が増加し、流動資産=総負債の構図になっています。
- 今年に限っては求償債権が増加した事による流動資産の増加が大きいため手放しで喜ぶことはできないですが急場は凌いだのでもうだいじょうぶと見ます。
配当+優待利回り4%は問題ないと見ます。
4.業績
配当+優待利回り4%を維持できるか資産株としての体力を培う業績です。
- 売上高
- 営業利益
- 経常利益
の推移を見ていきます。
- 黒字を維持できるか
を第一に見ます。次いで、効率的な経営が出来ているかを見るために
- 営業利益率、経常利益率
を見ます。
業績
- 利益率は落ちているものの営業利益は伸びていますね。
- 21年1月はコロナ影響で急激な減益になりました。この状態でさえ営業利益は10%もあります。
- 来期は8%まで落ちますが長期的には問題ないと見ます。先行投資期を乗り切って増益にいずれ転じるでしょう。
配当+優待利回り4%は長期的には問題ないでしょう。
5.配当金、自社株買い
株主還元姿勢をみます。
- 利益の成長と共に安定して配当を伸ばしているか
- 自社株買いを実施して配当・優待維持に繋げているか
- 減益でも配当維持(実質累進配当姿勢)の株主への還元姿勢があるか
などで判断します。
配当金、自社株買い
- 連続増配はストップしましたが順調に増配中です。
- 配当性向も21年のコロナ影響で減益基調で50%程度です。
- 自社株買いは3年連続で発動していますね。今の株価で落ち着いている間は毎年実行していくのでは?と見ます。
配当+優待利回り4%は維持できると見ます。
6.魅力とリスク
Casaの魅力とリスクを考えてみます。
魅力
- 配当+優待利回り4%
- 株主優待は100株保有でQUOカード1000円
- コロナ影響で減益下方修正を出すも営業利益率は10%で配当と優待を維持・将来向上させるには十分な事
- 家賃債務保証事業という売上高原価率が低く、キャッシュが貯まりやすい素晴らしい事業を展開
- 週刊誌報道で悲観的な影響を受けて株価が急落しており仕込むには打ってつけ
- 併せて先行投資に伴う来期減益予想で株価が更に売られておりチャンス
- 自社株買いを頻繁に発動しており、直近も発動中!
- 養育費保証事業は未納率が高い勇気のいる事業。ここに切り込むのは男前!
- 減益要因は求償債権の増加だが、賃貸者の事を考えて回収率を敢えて下げている
- 来期減益予想だが人材採用とシステム投資で将来の成長に備えた先行投資での減益。増収で市場は伸びている事が読み取れるので下がれば更に買い増ししたい
- のれんが毎期2.6億減益要因で計上。これが無くなると将来増益になる事が読み取れる。(EPSの実力値は実際、もっと高い)
リスク
- 求償債権の未回収継続、及び債権金額の増加
- 手数料、貸し倒れ引当金増加リスク
- 養育費保証事業は男前だが未回収増加による赤字心配
夢のある企業です。永久保存銘柄に位置する可能性を秘めていますね。
以上です!
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閲覧有難うございました! 全世界の投資家とランナーに幸あれ!
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