2019年、バリュー株として注目してコロナ禍でコツコツ1000株まで増やしたナフコちゃん(2790)の2021年3月期の第三四半期決算分析です。
ナフコは九州発祥の地味なホームセンター株です。ですが…
- 上場後黒字継続
- 上場後非減配
- PER5倍以下、PBR0.37倍の安定バリュー度
という鉄壁のディフェンスを持ちます。株主優待も新設して当初仕込んだ株価では程よい資産株になりました。
コロナの好環境に合わせて自社努力も重なって超好決算になっています。第三四半期もその傾向は継続です。決算概要として…
- 3度目の上方修正は確実！？営業利益の通期進捗率92.5％！
- コロナによる生活用品需要に加え冬物需要の取り込み、利益率の高いPB比率拡大が効いている
- ディフェンス強化！資産増加の中心は200億円以上の現金預金増加でキャッシュリッチに！
- 売上高総利益率は5年来高値を更新
という状態で通期の上方修正はほぼ確実とみています。(第四四半期に急激に売上が下がる事業形態ではないためです。)
ナフコの第三四半期決算分析を掘り下げます。
なお、ナフコは過去の決算分析記事も書いていますので良かったら参考ください。
上期・下期、超！！上方修正 株主優待拡充！増配！ナフコ(2790)
ナフコの決算概要分析と修正内容を掘り下げます。
1.上方修正確実！21年3月期第三四半期決算分析
- 決算短信と決算説明資料を掘り下げます。
- 先ず、全体概要です。
- 前年同期比増収大幅営業増益です。素晴らしいのが売上高増加率が9.3%なのに対して営業利益の増加率は138.9%もあります。この利益を叩き出した主要因は外部環境よりも内部努力によるものだと見ています。コロナ後でも、一定の好利益を出せるという理解です。
- 下期配当は20円で前年同期を据え置いてます。ですが、上期増配されたように下期も増配は出してくるでしょう。出せるでしょう。
- 通期の修正はされていないので、営業利益の通期予想に対する第三四半期の進捗率は92%になります。よほどの事が無い限り上方修正確実と見るのが普通でしょう。
- 簡易P/Lです。売上総利益率が2.3%前年同期比で上がっているのが良いですね。家具・DIY・生活用品の3セグメントとも売上総利益率が上がっているのが要因です。
- 販管費が増収でありながら前年同期を下回っているのも素晴らしいです。広告宣伝費抑制が効いています。
- 結果、営業利益率・経常利益率が倍以上に膨れ上がりました。
- 簡易B/Sです。
- 利益の大半は流動資産の現金預金に移りました。何と、前年同期比で218億も増えています。
- この資金を負債の返済には充てていないので何に使うか非常に楽しみです。大還元を期待しちゃいますね。
- 負債が114億増えていますがこれは買掛金や支払い手形が80億ほど主で増えている事が要因です。
- 売上総利益率の推移です。
- 15/3期から遡って過去6年で最高の利益率になっています。
- 主力3セグメントの利益率も総じて上がっています。
- 生活要因の伸びが+2%と特に大きいですね。
- ナフコが利益率向上のために力を入れている自社PB比率の推移です。
- 通期目標の40%は達成が厳しそうですが着実に増加しており来年、再来年には達成できるでしょうね。
- 通期予想と第三四半期の進捗率です。
- 予想がまともなのは売上高、売上総利益、販管費あたりです。
- 営業利益以降は高い確率で上方修正を出してくるでしょう。それは確実として市場は織り込むでしょうから、更なる材料が無いとここからの株価上昇は厳しそうです。指標は激安水準ですが
個人的感覚ですが、上方修正+下期23円増配だと株価は反応せず。(織り込み済み)
これに加えて
- 株主優待更に拡充
- 記念超増配(下期40円配等)
- 東証1部へ上場決定
- 株式分割
- TOB
の何れかの材料が出ないと厳しいと見ます。22年予想を保守的に出すと(前年同期減収減益)株価は下がるのかと思います。
2021年第三四半期決算短信 より抜粋
2021年第三四半期決算説明資料 より抜粋
2.21年下期、月次売上は好調
- 小売り、ホームセンター銘柄は月次売上推移を載せているので業績予想がしやすいです。
- 1月は寒波の影響もあって冬物用品が好調、緊急事態宣言も重なりました。
- 1月の売上は下期で前年同期比最高を記録しています
月次売上情報 より抜粋
以上です。
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