【投資16.】バリュー株投資ノウハウ②Want項目 リスク低減 視点 (業績安定 保守的企業 四半期業績 割当増資・マザーズ市場 敬遠)


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1.はじめに


僕の株式投資の主戦場であるバリュー株投資に関するノウハウを考えられるだけまとめていくシリーズの2回目です。

本シリーズの狙いは以下です。

・過去積み上げてきた知識・経験の棚卸(暗黙知の形式知化)
・形式知化する事で新たな発見がある
・今後の糧とし、より効率の良い、よりリスクの少ない経験値としていくため
・ノウハウを公開する事で少しでも参考になる人がいると嬉しい事
 また、そこから新たな発見が見いだせる事

この記事を含めた構成は以下を考えています。

①バリュー株分析においてMustで外せない点
②バリュー株分析においてWantな点(よりリスク低減、より魅力UPになる点)
 →今回はここが対象!

分析手順概要
④分析手順詳細
⑤その他(4記事で足りなければ)

本記事の対象読者と結論は以下です。

対象読者
 ・*ローリスク・ハイリターンのバリュー株投資法の一事例を知りたい方
 ・不人気株だが夢のあるバリュー株の魅力に興味のある方
 ・自身のバリュー株投資法にひとつでも参考になる点を見出したい方

結論
 投資成果向上(リスク低減)の要点
 以下に該当する項目が多いほどリスク低減
 【リスク低減】
 ・業績安定
 ・保守的業績予想企業は通期決算前に買わない
 ・四半期進捗率が悪い株は買わない(下方修正対策)
 ・第三者割当増資レス
 ・
マザーズ市場ではない

 


 

2.Wantな点(リスクを下げる視点)


前回はバリュー株投資を行っていく上で絶対に外せない3点について力説しました。
業績向上、指標が割安、〇年来安値の3つです。その理由を知りたい方は以下の記事を参照ください。

【投資15.】バリュー株投資 ノウハウ ①Mustで絶対に外せない点 「業績向上 or 横ばい」 「指標 割安 」「上場来安値 年初来安値」

Mustで外せない3点を抑えたら詳細分析に入っていきます。企業のIR情報を記載しているサイトを訪問して財務諸表(P/L、B/S、キャッシュフロー、セグメント売上)や中期戦略を調べていきます。この分析手順も次回以降記事化する予定です!

さて、Mustで外せない点を満たせたらその銘柄の

・更なる魅力
・株価下落の脅威(リスク)

が無いかを会社サイトのIR情報や四季報から読み取っていきます。2章ではこのうちリスクを下げる視点を挙げて、その理由を説明します。

①業績安定(黒字継続&ばらつきが少ない)している事


【赤字継続であり、業績のバラつきが大きい例】
これは素直に理解できると思います。例えば

・今期は大幅な赤字
・さ来期も赤字
・来期は黒字化予想


となっている株を四季報を良く見かけますがこの来期予想が実際に黒字になる事は稀です。何故なら万年赤字に沈んでいる理由があるからです。例えば

・対象事業で収益を継続して挙げるビジネスモデルが確立されていない
・継続した得意先、お客さんがおらずその場限りの経営となっている
・対象事業では2番手、3番手に甘んじており例えば安値攻勢でしかお客が取れない薄利多売のビジネス

となっている事が想像できます。経営が賭博投機になっている感覚です。

いくつか事例を挙げます。

・スリーディーマトリックス(7777)
医療薬品のバイオベンチャー。15年から毎年巨額赤字を垂れ流し続けている。四季報で度々「黒字化予想」を見るが達成した試しがない。Must案件の

・チャートが10年来安値
・業績が向上する
・指標が割安(今ボロボロですが当時PBRは結構安かった)

を狙いましたが、業績向上の信頼性が低すぎてダメダメでした。

ここ数年の業績は酷い状態です。

 

・サイバーダイン(7778)
ロボットスーツHALの開発ベンチャー。同じく14年から毎年大きな赤字を垂れ流し続けている。やはり四季報では「黒字化予想」をよく見るが達成した試しがない。スリーディーマトリックスと同じMust案件の項目で入りましたが、赤字継続で大損です。

同じく業績は赤字が継続しています。




・ユーグレナ(2931)
これはバリュー株投資狙いで買った株ではありません。将来の大型株になるだろうとグロース株期待としてあまり深く考えずに購入した株です。買った途端に巨額の設備投資で直近の費用負担がでかすぎて大きな赤字となりました。

敗因は以下であったと考察しています。(しかも、Nisa枠で買っており未だに半値の塩漬け状態で持っています…)
・購入前に指標の割安度を見ていなかった
・チャートも右肩上がりであった(業績好調後の横ばい、業績悪化は下落リスクが高い)
・新興市場であり不安定

業績はこのような感じです。18年から巨額投資の負担が来ています。しばらく赤字が続くよう。長期戦です。



【黒字で安定しており、業績のバラつきが少ない例】

このような業績をたたき出してきている企業は信頼が置けますし、精神的に安心して持っていられます。(これは重要)

このような業績を叩き出している企業に共通している点は

・繰り返し安定した収益を得られるビジネスモデルが確立されている
・その道、業界で首位である事が多い
・継続して経費削減を行ってきており業績変動に対する耐性が強い

事などが、決算短信や四季報を見ていて垣間見えます。

同じく事例をいくつか挙げた後、その想定根拠を考察してみます。

・三菱倉庫:9301
→国内倉庫事業で首位級
賃貸ビルの収益ビジネスの比率が高い

国内倉庫業界で首位ならば得意先から信頼されて継続した仕事が取れるのかと思います。賃貸ビル事業も良いですね。賃貸住宅を引越す事を考えてみてください。引っ越しに伴い敷金・礼金・引っ越し代・不動産会社への手数料が発生しますよね?これって企業の賃貸業も同じで、頻繁に引っ越そうとは思わないのでははないでしょうか?一度顧客が獲得できれば長期で収益が望めるのでは?と推測します。
三菱ブランドも効いていそうですね!

数年前にMust条件を満たしていたため購入しました。
結果、2割ほど上昇したところで売却して成果を挙げる事ができました!

その結果、このような安定した業績をたたき出せるのかと思います。

 

・三菱食品:7451
ひと昔前までは菱食という会社名でした。
三菱商事系
→低温食品や加工食品で圧倒的首位

食品というのは必ず需要があります。(衣食住がないと人は生きられない)その業界で継続して顧客が獲得できているのならば業績が安定するのは容易に想像が出来ます。
 更に売上の70%を占める低温食品や加工食品で圧倒的業界首位の座であるそうです。
 加えて三菱商事系。ブランド力も抜群です。業績のバラつきは少なく安定しています。

三菱倉庫と同じく数年前に参戦してやはり2,3割上昇したところで売却できて成果を挙げる事ができました!

そのため、このような業績をたたきだす事が出来ます。

 

・センチュリー21:8898
伊藤忠商事系
→不動産仲介店FC展開。FCからの加盟料維持費が収益減

伊藤忠商事も有名な会社です。このブランドが効いていると思います。また、業態そのものが低リスクですね。不動産を自ら持つのではなく

・不動産仲介業のフランチャイズ収入

という投資や固定費が大きくかからずビジネスモデルが安定していると思います。不動産賃貸というものは衣食住に当たるので人口減少社会といえど、急減する事はないと考えます。その証拠に営業利益率を計算してみてください。

・なんと売上高に対する営業利益率が30%もあります!

相当収益性が高く安定している事が伺えます。資産株としても投資したいところですね。

・ナフコ:2790
→家具販売からスタートして資材、DIY、園芸用品を手掛けるホームセンター

三菱系や伊藤忠商事系のブランド力が無いと業績が安定しないのでは?という懸念に応えるため、独立系の企業を紹介します。それが小売り店。ホームセンターを手掛けるナフコです。小売り業というのは衣食住を満たすための補助的な用具を取り扱っているので一定の需要があると考えます。
 特に田舎では兼業農家が多く、自家栽培のために肥料作物の種農工具作業着DIYの需要が旺盛であるため安定した収益源になっていると考えられます。

僕は島根の田舎や滋賀の田舎に住んでいたことがありますが、工場で兼業農家をやっている人は沢山いました

最近業績が少しずつ悪化していますが、その悪化速度は緩やかなので株価が半減するなどの危機は起きにくいと考えます。

ナフコはMust項目を満たし、チャートが思いっきり右肩下がりのため19年11月現在300株保有しています。


・ハリマビステム:9780
ビルメンテナンス業中堅
医療、官公庁比率
→ビルメンテナンス業の売上100%

独立系企業2つ目です。首都圏のビルメンテナンス業を営むハリマビステムです。ビルメンテナンス業も安定した収益が入ってくるビジネスモデルですね。
 特筆すべきは、医療・官公庁比率が高い事です。民間企業と比較して病院や市町村関係の建物は不動である事が多く一度契約が結べれば安定した収益を挙げられると想像できます。ビルメンテナンス業に集中しているのも良い点です。

Must要件を全て満たしているため、この企業はバリュー株投資の主力として保有しています。




ハリマビステムについてはバリュー株詳細分析をしているので以下の記事も良かったらどうぞ。

・業績3期連続向上中(直近の第一四半期決算の進捗率も非常に高い!)
・指標が割安(特にPBRは0.7倍以下!)
・チャートは若干右肩上がり気味だが、底値は2割下ぐらいなのでチャート的に高くはない
・出来高少で魅力UP!
・特定株比率大で魅力UP!
・時価総額 < 流動資産で魅力UP!(TOB期待)

リスクが低く、株価が大きく上昇する期待もあり強気で600株買っています!(180万程度の資金投入)



バリュー株ハリマビステムの分析記事はこちら
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

【投資12.】バリュー株分析 ハリマビステム(9780) 1Q経常利益進捗率42%!4年で営業利益1.73倍!

②保守的業績予想株は通期決算前に買わない


実力があるのにそれを余りにも過小評価する企業があります。自社内の経営を締まりのあるものにしていくには良いのでしょう。ですが、保守的過ぎる予想は

・市場の反応が非常に悪い(売られる)
・結果として好決算であるのに大きく株価が下がる

という構図になります。本当に!!!…..沢山これには苦しめられました。
切ない事にこのような企業は四半期、半期決算毎に「上方修正」を出してもあまり市場評価が良くない(上方修正といっても前期並みの業績になっただけなど。)ため、株価が上昇せずに終わる事があるようです。

保守的である点をもっと端的に説明します。
要は

「今期末業績に対して来期業績予想が必ず減益である」

事です。明らかになっている不安要素があって反映するのは仕方のない事です。しかし、何もわかっていないのに毎年必ず来期予想を減益で見積もるのはふざけています。投資家を馬鹿にしています。

投資家は基本的にその投資対象の未来成長に期待して資金を託すのです。

この基本原理を理解しないのであれば株式を上場するな!!と言いたい。そのため、好決算であっても来期予想が今期に対して絶えず悪化する業績予想を出す株は決算発表とともに大きく下げます。リスクがあるのは分かりますが、前年比増収増益は基本的に狙っていくべきでしょう。

いくつか保守的な決算発表をしている企業とチャートの例を挙げます。
来期極端な保守的予想を発表した直後の株価をご覧ください。

・1720東急建設
【業績】”東急建設の前期決算短信サイトから引用”




大幅な減益予想。東急建設は中間決算を大幅に上方修正し、この利益の1.5倍通期予想を叩き出しています。その通期予想でさえ、今期決算を上回るほどでそうです。食えない企業です。

【1年間の株価チャート】
↑の決算発表数字を出した直後の株価です。
1割も下げています




・7251ケーヒン
【業績】”ケーヒンの前期決算短信サイトから引用




こちらも大幅な減益予想です。ケーヒンの場合、直近の中間決算も悪いのである程度想定の範囲内なのかと思いますが、前々期、前前前期と遡って決算短信を見ましたがやはり「来期減益予想」が当たり前のようです。

【1年間の株価チャート】
↑の決算発表後の株価です。東急建設ほどではないですが、やはり大きく下げています。

こういう事が分かる場合、「通期決算前に売る」ようにして下落リスクに備えています。


東急建設に関してはバリュー株分析記事概要をまとめているので
良かったら参考ください。

東急建設の分析記事はこちら
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

【投資10.】バリュー株分析 東急建設(1720) 1Q経常利益 通期進捗率54%!


なお、日本には敢えて保守的に業績予想を出して上方修正を連発する常連企業が存在するそうです。ケーヒンはここで見つけました。参考まで..。

【上方修正常連企業紹介サイト】


ちょっと考察


このような企業はMust項目を満たしていても購入してはならないかというとそうでもありません。冷静に投資で利益を得るという視点で考えるとこのような企業でも利益を得る事は可能です。僕の場合2つ考えられます。

1つは本決算前に売却する事を意識して投資する事

です。保守的という事は殆ど必ず上方修正してきます。あとはその修正具合です。

・単に保守的に見積もり過ぎたので前期決算並の業績範囲での上方修正なのか
 →普通の企業にとっては修正を出すものでなく予想通りの着地になる状態
・前期業績を上回る「真の上方修正」なのか

です。後者の「真の上方修正」銘柄を狙えばいいのです。この真の上方修正を半期決算や第三四半期決算発表時に行うかを見極めて投資するのです。通期決算前に手じまいします。

もう1つは本決算発表後の下落時に投資する事

です。本決算時に来期業績を発表します。大半の投資家から嫌気されて相当株価が下落します。(10%以上下がる事もよくあります。)ここで買うのです。

③四半期進捗率が悪い株は買わない(下方修正対策)


上方修正しそうな企業を②の項目や隠れ上方修正銘柄としてダイヤモンドZAiの本を前記事で紹介させて頂きました。

上方修正が予想できるのであれば同じように「下方修正」も予想できます。それが

半期決算、通期決算に対する四半期決算数字の進捗率

です。基本的に季節要因や四半期毎の業績に癖がない企業であれば通期決算予想に対して四半期毎に25%の売上、利益が得られるはずです。これを基準に四半期決算の数字を読み解いていきます。

僕の経験からくる感覚ですが

・四半期決算の進捗率が20%を下回ったら下方修正が出る確率が高い

とみています。勿論これより下でも下方修正を出さない決算で着地する企業もありますし、その逆もあります。

企業業績が一番大事なのでここは敏感に反応します。だから大抵四半期進捗率が30%とか40%の企業が無いか探します。(隠れ上方修正銘柄ですね。)もう読んでから10年以上経過しているのですが、下方修正の強烈な下げを何度も経験していると

・本能的に上方修正銘柄だけを追う癖が付きます

ここはダイヤモンドZAiの本の隠れ上方修正銘柄の考え方が強烈に残っており、ずっと体現し続けていますね。

隠れ上方修正の紹介しているダイヤモンドZAiの本はこちら

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

 


 

 

 


 





去に第三者割当増資を実施していない事


過去に第三者割当増資を連発していないかはよく見ます。

wikipediaより引用 

”第三者割当増資(だいさんしゃわりあてぞうし)とは、株式会社の資金調達方法の一つであり、概ね、株主であるか否かを問わず、特定の第三者に対して募集株式を割り当てる方法による増資のことである。

”第三者割当増資は、既存株主にとって、持株比率が低下するうえ、不公正な価格で新株発行等が実施された場合に経済的な不利益を被る恐れもあるので、発行手続きは会社法により、既存株主に配慮した形で詳細に決められている。特に新株を「特に有利な価格」で発行するときは、会社の取締役株主総会でその理由を開示して特別決議を経る必要がある。

増資とあるので資本金を増やす訳です。何故資本金を増やさないといけないかというと

・事業運営資金が無い

からです。(敵対的買収などありますが、ここでは基本的な考えに沿います。)第三者割当増資は不動産の土地や建物への積極投資や製造業の設備投資など事業拡大のために発行されることが多いですが

・成果が表れるまでには数年の時間を要する

事になります。そのため、短期的には売られます。何故なら↑の説明にもあるように株式の価値が悪化するからです。新興市場など企業規模が小さい会社の場合、その発行数は既存発行株式数の10%や20%に達する事もあります。

ひとつ事例を挙げて説明します。




こんな会社があるとします。
例.ジャスダックに上場しているA社
・発行済み株式数30万株
・今期の当期純利益は3億円
・現在の株価は5000円

この時、PER(株価収益率)は以下になります。

1株利益(EPS):当期純利益 ÷ 発行済み株式数 = 3億円 ÷ 30万株 = 1000円
PER:株価 ÷ 1株利益 = 5000円 ÷ 1000円 = 5倍

これが現在のA社の割安度の実力値です。

A社が事業拡大のために3万株の第三者割当増資を発表し、それが実行されたとします。

「A社が第三者割当増資を実施した直後」
・発行済み株式数33万株(元の30万株+3万株)
・今期の当期純利益は3億円
・現在の株価は5000円

この時、PER(株価収益率)は以下になります。

1株利益(EPS):当期純利益 ÷ 発行済み株式数 = 3億円 ÷ 33万株 = 909
PER:株価 ÷ 1株利益 = 5000円 ÷ 909円 = 5.5


PERの割安指標が10%悪化しています。将来事業拡大のための増資であるため、未来はこの増資によって利益拡大が見込めPERは下がるかもしれません。

しかし、不確定要素が多いため一般的に市場からや嫌気されて株価は大きく減少します。(経験上、増資比率5%ならそれ以上の10%など想定以上に下がる感覚です。)

昨今、経営のスピード化と言われています。だから資金力がものをいう時もあるかもしれません。ですが僕はこのような無理をせずに「過去から稼いできた利益を使って」事業拡大に踏み切ってほしいです。もしくは、増資ではなく「社債」や「借入」など既存株主に直接被害が出ない方策で事業拡大を図ってほしいです。

第三者割当増資は企業にとっては借金せずに資金を手に入れる事が出来るので麻薬のようなものです。一度発行すると再度発行する…….こう思って対象銘柄を購入する際は注意しています。





⑤マザーズ市場でない事


ハッキリ言ってこの部分は経験則です。負けまくっているので「資産株」投資以外では絶対に入ってはいけない領域と肝に銘じています。

何故か僕の投資経験上

・東証マザーズ市場で勝った

記憶がありません。しかも、株価が50%下げるなど大負けします。ぱっと思いつく限り3銘柄あります。

・ユーグレナ(ミドリムシを使った健康食品開発企業)
・サイバーダイン(医療用スーツHALのロボット開発企業)
・スリーディーマトリックス(医療薬研究開発企業)

いずれの企業もバリュー株投資のMust項目を守らなかった事から派生した失敗ではありますが酷い負け方をしています。

ユーグレナはNisa枠で1350円ほどで購入して今は半値になっています。11/8の決算も悪く、11/11の週明け市場ではまた一段と下がるでしょう。

サイバーダインとスリーディーマトリックスは2018年に100万以上、大負けしています。この過ちを繰り返さないために記事にまとめています。

・何故、このような投資をするに至ったのか?
・一旦負けだすと、人はどのような投資活動を行うのか?

など知りたい方はよろしかったら閲覧ください。僕の過ちを繰り返す人がいない事を願うばかりです。

【投資.13】投資失敗事例を赤裸々に語る(根拠の無い投資)

この経験的な部分を頑張って理論的にまとめて考察すると

①業績が安定していない(黒字ではない)状態でも上場できる緩い基準である
②東証マザーズ市場自体が高PER体質の会社が多くマザーズ指数全体が下げ基調である

事が関係しているかと思います。


上場基準は時価総額、発行済み株式数、浮動株数、連結純資産額などありますが上場基準を詳しく調べていくとある事に気づきます。

利益の額又は時価総額 (利益の額については、連結経常利益金額

この部分詳しく見ると
 a.利益の額
 b.時価総額

のどちらかで東証1部、2部、ジャスダック(スタンダード)は縛りを設けています。東証マザーズにはこの項目がありません。つまり直近の業績が赤字でも上場できると読み解きました。これを上の僕が失敗した3銘柄の業績推移をみると、ユーグレナ以外は「上場以来赤字続き」です。


次にマザーズ市場の考察です。マザーズ市場の値動きは全く冴えず東証マザーズ指数は

・日経平均が上昇してもあまり追従せず
・日経平均が下落すると日経平均以上に下落する

という動きを取っています。この理由は、マザーズ市場に上場する銘柄の指標が一般的に割高であるためであると考えられます。これはPER/PBRともにです。この理由は..

・IPO(新規上場)直後の銘柄があり実力に対して高値ある事が多い(東証1部は新規上場もありますが、既存市場からの昇格が多い)
・急成長する銘柄もあり、期待感から買われている企業が多い

と考えています。

以上の2点から僕はマザーズ市場はバリュー株対象として敬遠します。
(というかマザーズ市場銘柄でバリュー株があまりない。)

同じ新興市場でも昔からなじみのあるJASDAQはお得なバリュー株が多く、勝率も高いため好感を持っています。(利益額の上場基準もありますし。)

経験則を理論的に考えるために参考にしたサイトは以下です。
特に3つ目の記事が参考になります。マザーズ市場の危うさを推し量るのに。

「東証一部、東証二部、マザーズ、JASDAQ」何がどう違うの ?

「JPX:日本証券取引所のマザーズ市場上場基準」

「東証マザーズ市場がさえない理由」

「形式基準と実質基準」





3.まとめ


今回はMust項目で銘柄選定した後、企業分析を詳細に進めていく際に避けるべき点である「値下がりリスクを下げる視点」について説明させて頂きました。

これ以外にも様々なリスクヘッジの視点があると思いますが僕は今身に付けているこの知識・経験を徹底していくことに力を入れています。

結論を振り返ります。

結論
 投資成果向上(リスク低減)の要点
 以下に該当する項目が多いほどリスク低減
 【リスク低減】
 ・業績安定
 ・保守的業績予想企業は通期決算前に買わない
 ・四半期進捗率が悪い株は買わない(下方修正対策)
 ・第三者割当増資レス
 ・
マザーズ市場ではない

次は値上がり可能性UPの魅力的な視点について記事を書きます。
最後まで閲覧頂き有難うございました!

 

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